本日は早朝から台所で作業をしていまして、そのあとはトレーニングと
やること多く忙しでありました。その合間に手にしていたのは、昨日に話題に
した「現代文学の発見 物語の饗宴」に収録の由起しげ子「女の中の悪魔」
でありました。
この小説は、二段組で50ページほどの中編で、さすが「物語の饗宴」に
収録されているだけあって、とても面白く読むことができました。由紀さんの
小説を読むのは初めてのことでありまして、このような小説も書く人であった
のかと思うことで。
当方は、どうしても小島信夫さんの小説を読むための下調べのような感覚
で、この由紀さんの小説に由紀さんの私生活が反映していないかなと思って
見てしまうことにです。今の時代は、これはフィクションですということで、作者
と作中のわたしは別人格となりますが、昔は作中の私=作者と受け止められ
ていましたからね。
もっとも、この作品の主人公は男性でありますので、作者は主人公の別れ
た妻や、その後に主人公と一緒になった女性などに投影されているのであり
ましょう。
それにしても「女の中の悪魔」というのは、いかにも小島信夫からのアプ
ローチで由紀さんに関心をもった人には、興味をひくタイトルであります。
この勢いで小島信夫さんの「女流」を読んでみましょうと思って文庫本をさが
したのですが、これが見つからずで、もうすこし探してみることにしましょう。
思いがけずにといえば、本日の新聞に「毎日出版文化賞」の発表がでて
いました。その最初に小林エリカさんの著書があがっていました。
昨日に当方の行きつけの本屋へと行きましたら、この本が入っていて、手に
して値段を確認して、そっと戻したのでありますね。これは図書館には入って
いるだろうかな。(検索したら現在貸出中ですがありますね。これであれば、その
うちに借りることができるでしょう。)
小林エリカさんの「彼女たちの戦争」でも、風船爆弾を作る少女たちのことを
取り上げていて、それは借りて読みましたです。
小林エリカさん、いろいろなことができる人でありまして、これからも注目であり
ますね。