本日の夜は図書館から借りて来ている前田和男さんの「炭鉱の唄たち」を
手にしております。1000ページもありますので、とってもねころんで読むことは
できず、片手で持って読むのも難しいことです。
当方が子どもの頃からなじんでいます「北海盆唄」のルーツをめぐってのくだ
りが、ほんとに興味深いことです。
当方が子どもの頃から親しんだ「北海盆唄」は、すでに商業ベースにのった
もので、卑猥な歌詞や踊りのフリは姿を消していました。就職して今の町に住む
ようになってから、盆踊りの時に、子ども盆踊りの時間というのがあって、そこで
使われている子ども盆踊り唄というのを、それまでまったく聞いたことがなくて、
これはどういうことと思ったものです。
その時に、昔の大人の盆踊り唄は、あまりにも卑猥でとても子どもに聞かせら
れない、踊らせられないので、健全育成の見地から「子ども盆踊り唄」を作ったと
聞かされました。
この「子ども盆踊り唄」が作られたのは昭和27年とありますので、当方が子ど
もの頃にこれに親しんでいても不思議ないのですが、なぜかこの唄を耳にする
ことはなしでありました。
この「子ども盆踊り唄」の存在が、「北海盆唄」の前にあった卑猥な盆踊り唄
の存在を教えてくれました。
さて、それはどんなものであるのかということと、どこから伝播して北海道で
使われるようになったのかについてが、この本で今読んでいるところであります。
この北海盆唄のルーツはタイトルからして女性器の卑称が使われていること
で、そのような卑称は、日本のどこで使われているのか、そして北海道ではどの
ような呼び方をしていたのかという検証を、著者はすることにです。
「そのために、思いきって、女性器をめぐる方言に絞り込んで、その一点のみか
ら鋭角的に北海盆唄発祥を考察してみようと思う。となると、これまでも記述す
るのが憚られる『四つ文字言葉』を用いてきたが、この先ますますそれが頻出
することになり、読者諸賢の目を汚し、眉根をひそめさせることになりそうだが、
なにとぞ、本旨をご理解のうえご寛恕をねがいたい。」
ということで、四つ文字言葉からのアプローチがはじまります。
方言の研究をされている方には、身体語彙などを調査されていて、その方が
収集した女性器卑称のデータが日本地図(東日本)に整理されたものが、この
本には再録されています。東日本だけでも30ほどものっています。
へえーそうなのか、こんなにもあるのかです。
この地図をみましたら、当方が子どものころに耳にしたのは、この呼び方で
あったなと思うことです。こうした言葉は、ほかの地域で使われているものを
耳にしても、何も感じないものでありまして、当方が若い頃に、道外から北海道
の大学に進学して、寮とか下宿で生活をしていましたら、そこの先輩が紙に
四つ文字言葉のつくだにと書いて、これをもって近所のお店で買ってこいとから
かうのが通過儀礼となっていたと聞いておりました。
奥の深い世界でありますこと。
