戦争体験者の話

 相変わらずで田中克彦さんの本を手近に置きながら、あれこれと

思うことです。過去の戦争中に小学生であったのですが、「竹槍を

つくって、焦土作戦にそなえてひそむほら穴を裏山をかなり高く

登ったところに持っていたのだ。『最後の一兵まで』戦うということ

ばがあったが、ぼくは最後の一兵のあとでまだやるという考えだっ

た。」と書いていて、「日本国民はすべて戦争犯罪者だと思った。」

とまとめています。

 戦争中は洗脳されていて、騙されたと語っている人もいますが、

田中克彦さんのような認識の人もいるわけです。

 最近の保守系の三世政治家たちは、一世の祖父たちがほとんど例外な

しに戦争犯罪人でありまして、そのことに屈辱を感じていて、その汚

名をすすぐのが、彼らの使命でありますからね。

 これまたしばらく前に購入した「右傾化する日本政治」を読んでおり

ました。戦後まもなくに思いっきり左に振れるのでありますが、朝鮮

戦争から冷戦に入っていって、締付けがきびしくなって、徐々に左から

右へと重心は移って行きます。このバランスはなかなかちょうどいいと

ころでとまってはくれないのですが、急に右のほうへとふれたのは、こ

こ15年くらいなのでしょうかね。青嵐会なんてグループが活動をして

いた頃は、それは極右と言われていましたが、いまは同じような主張を

しても誰も極右とはいいませんからね。昔であれば、ちょっと左かなと

いう人たちが極左といわれることはあっても。

 そんなことを、この新書を読んで思うことです。

 この中野晃一さんの本のあとがきに、この本を村井吉敬さんと内海

愛子さんに捧げたいとあって、このお二人のことを当方は知らなかった

ので、どういう人なのかと思いました。

 そうしましたたまたま図書館で、次の本を目にして、借りることが

できました。

 この本は2024年3月に出たものですが、もとは1986年7月に

でたもののようです。語った人たちは、ほとんど亡くなってしまって

いますが、こうした証言が復刊しただけでもありがたいことです。

 それこそ戦時中の不都合な話が満載でありまして、これは自虐だと

行って一蹴されるのが、この40年でありますね。