さーっと読んだだけであったいしいひさいちさんの「ROCA 吉川ロカ
ストーリーライブ」を、この週末に読み返すことになりです。
このコミックは、ある人にはがつんときて、ある人にはじわっときて、どちら
にしても深く心にささる作品になっているように思えることです。
先日の中条省平さんの紹介文をかりれば「脇役だった少女・吉川ロカのファド
歌手をめざす人生に焦点を絞り、4コママンガの絶妙な笑いをちりばめつつ、
硬派なビルドゥングスロマン(成長小説)に仕上げました。ロカと相棒・美乃の
友情物語としても感動的」となります。
高校生の女の子が、どのようにしてファドと出会ったかはわからないのですが、
ある日、ファド歌手になると決心するのですね。それからは天性の声量、声域で
圧倒的な歌声を披露することになるのですが、まずは路上からのスタートで、
実績を積むことになります。
読んでいるうちに、だんだんとこちらもロカさんの応援をしたくなって、気が
つけばはまっている感じになるのですが、これって自分たちの推しアイドルとか
に対する気持ちと一緒なのですね。
路上から、スーパーマーケットでのライブ、そして小さなライブハウスでという
のは、スター街道への歩みでありまして、当方の推しでありましたら、BiSHの
アイナ・ジ・エンドさんなどを重ねてもいいのかもしれません。
このコミックにも初めてロカさんの「信者さん」と呼ばれることになる登場人物
がでてくるのですが、描かれたその姿をめにすると、思わずほろっとくることです。
ということで、このコミックはアイドル好きな人におすすめでありますが、いしい
さんは、この作品を通じてファドに関心をもってもらいたいと思っているのです
ね。それがこの作品が「ストリーライブ」といわれる所以でありましょう。
そこそろいろんな音楽をきいている当方にしてもファドの曲なんて、いくつも
知らずでありますので、最初のキクチ食堂ライブで披露した五曲からおさらいを
してみることにいたしましょう。セットリストは、以下のようになってました。
・ マリアリスヴォァ
・ 月光
・ コインブラ
・ 海神よ花の雨が降る
・ 黄月
YouTubeで検索したら、聴くことができそうでありますが、ちょっと時間が
かかるかな。すぐにでてきたロカさんの持ち歌は、次のもの。
音楽が好きな人には、「ワールドミュージックの南中さんがベタボレ」とか
「シュモレンバウムが毎日聴いている」、「夜中にP・F・スローンの『孤独の
世界』を聴いていると涙が止まらないんです」などとたまらないセリフが散り
ばめられていて、このような小ネタも楽しいことです。
これをみると吉川ロカさんが好きになって、応援したくなること間違いなく、
当方は勢いで(笑)いしい商店から手提げバックを買ってしまいましたです。