買わなきゃ読めないか

 本日はごくごく内輪の集まりがありまして出かけることになりました。

会場はフランス料理のお店ですが、ランチタイムなので、お得でリーズナブルで

ありました。ほとんどお客は女性ばかりというなかで、こちらは高齢男性4人に

30代に入ったばかりの若者1人。若者が転職するということになり、そのお祝い

でありました。

 ゆっくりとコースをいただいて、締めのデザートまでを楽しみました。若者は

アルコールよりも甘いものが好きということで、デザートは別腹であったよう

です。

 解散してから駅近くの本屋さんに立ち寄ることにです。

 本日は帰りの列車のなかで読むものがなくなっているので、それを仕入れしな

くてはです。文庫本とか新書でもいいのだけどもと、新刊棚からチェックしていく

ことにです。

 このところ単行本は図書館に入ったものを借りて読むようにしているのですが、

当然のこと図書館に入らないものと、ひいきさんのものは買って読むことになり

です。

 これまでであれば、この方の新刊は図書館に入ったのに、これは見かけないよ

なと思って、本日は購入することに決めました。(どうやら、この本は分館で架

蔵しているようです。これは分館むきではないよな)

 まあ応援の意味合いからも、買って読むべき本でありましょう。

 読んでいて、ついていけないなと思ってしまうこともある笙野頼子さんの作品

ですが、この方の「幽界森娘」とか「会いに行って」という流れのものは好みで

あります。

 最近の作品は過激さを増していて、文芸誌に連載したものをまとめて単行本と

するのをその文芸誌の版元から断られて、それなどが活動の場を狭めているので

ありますね。もちろん作家としては発表の場を失うことは大変なことであります

が、それでめげるような笙野さんではありませんです。

 自分の信じるところを、作品にして世の中に問うわけで、それで入れられなけ

れば闘うのですね。表現者としては、こういうのはありでしょう。

 音楽の世界ではメジャーな発表の場というと、かってはレコード会社との契約

でしか確保できなかったのですが、最近はネットのために、発表の場のありよう

はすっかり変わってしまっていることです。

 文芸の世界でも同様のことが、これからは起こるはずでありますね。

数を追わず、自分の路線を行って、結果として商業文学世界からは離れてしまう

ということはありますが、それは音楽業界でいえば、吉田美奈子さんの路線で

ありまして、熱く支持する人はいるのでありますよ。