「本の小説」が一冊になったか

 先日に新潮社「波」12月号が届きました。これの表紙は真っ赤っかでありまし

て、そこには「文芸いろはかるたを作ってみました。北村薫」と白抜きで記され

ていました。

 表紙を飾るというのは、北村さんの本が刊行となるのだなと思っておりました

ら、新聞広告にも「水 本の小説」が刊行となったとありました。 

新潮「波」12月号と新聞広告

 北村さんの「本の小説」は、昨年の6月くらいに、この場で話題にしておりまし

て、そのころから「波」で連載が始まったはずです。あまり連載物を継続して読む

ということはないのでありますが、この北村さんの小説は話題の宝庫でありまして、

ずいぶんと使わせていただきましたです。

vzf12576.hatenablog.com 今回の「水 本の小説」には七編が収録されたとのことです。「波」に連載のも

のがまとまったとすれば、全部読んでいるはずでありますが、さて、どのようなお

話でありましたでしょう。

 新聞広告のコピーとなっています江國香織さんのキャッチは「波」12月号に寄

せた文章から切り取られていました。

 ちなみに江國さんのこのキャッチを引用しますと、次のようになります。

「この本が特別なのは、著者の記憶と同じ比重、同じ鮮烈さで、いまはもういない

岸田今日子の、團伊玖磨の、小沢昭一の、芥川龍之介の記憶が息づいているから

だ。記憶は個人のものだけれど、この本のなかで、それらは個人を越え、時代も

場所も越えて地下水脈みたいにつながっている。そのことが心愉しく、心強い。」

 単行本になったのを機に、再読してみたい気分になりますが、この「本の小説」

を読んで、当方は北村さんの「中野のお父さん」シリーズを読むことになったの

だよな。