先日に「y o m u : n e l」というブログを拝見しておりましたら、新潮社「波」の
編集長による「後記」に触れたくだりがありました。
「 アリ・スミスが表紙に載っている「波」8月号をパラパラ。編集長の楠瀬さん
の編集後記(短い文章の中にすごい情報量)をいつも楽しみにしているのだが、
今月号は吉田修一の『ミス・サンシャイン』が、吉田健一や小西康陽を絡めなが
ら魅力的に紹介されている。」
( https://yomunel.hatenadiary.com/archive/2022/07/27 )
やはり「波」の編集後記を楽しみにされている方がいたかと、うれしくなりまし
たです。この方があげている他のところでも、当方の好む本が紹介されていまして、
こ同好の士であるかなと思っているのですね。(同好ではあるが、士ではないかも
しれませんです。)
そんなわけで、あらためて話題となっている「波」8月号の編集後記を見てみる
ことにです。
そこでは、吉田健一さんのエッセイ「長崎」を話題にして、この文章を次のよう
に紹介しています。
「『戦争に反対する唯一の手段は、各自の生活を美しくして、それに執着すること
である』という一節は、小西康陽さんが度々引用して有名になりました。(小西
さん曰く『ルネッサンス、という思想をこれほどわかりやすく言葉にしたものが、
他にあるでしょうか。』)
当方が食い付いたのは、「小西康陽さんが度々引用して有名」というところで
あります。小西さんの本を買って積んでいるのに、この「度々引用」というのが
ほとんど意識できておりませんでした。
そんなわけで、小西さんの本をひっぱりだしてきて、一か所くらい引用している
ところを発見できぬかと中をチェックすることになりです。
これがなかなか見つからずでありまして、この調子では日付をまたいでしまいそ
うなので、捜査は継続ということにいたしましょう。
本日見つかったのは、コラムのタイトルとして「戦争に反対する唯一の手段は。」
というのですが、このコラムのどこにも吉田健一についての言及はありませんでし
た。どこに隠れているのかな、このくだりは。