「歴史総合」対応かな

 本日は午後から用事を足すために外出することになりですが、それに合わせて

ブックオフと新刊本屋に立ち寄ることにしました。残念ながらブックオフでは、

特にこれはというものはなくて、何も買わずにでたのですが、月に一度くらい

足を運ぶ本屋では新書などを購入です。

 このところ新書が元気がよろしいようで、中公、集英社、河出など話題になる

本がありまして、楽しみなことです。そうはいうものの、元気の良さと本屋の品

揃えは連動せずでありまして、新聞広告ででていることを知ることはできても、

現物には出会うことができずです。

 そんななかで、本日は「歴史総合対応」と大きく帯に表示のあったちくま新書

「ものがたり戦後史 歴史総合入門講義」富田武著 を買うことができました。

 富田武さんは、昨年くらいに図書館から借りた本で知ることになったのです

が、これは専門を押さえた上での戦後史概論となります。

この本が書かれた背景については、はじめにで触れられているのですが、この

4月から高校の社会科歴史科目が改編されて「歴史総合」という科目が誕生する

のだそうです。

 富田さんは、歴史総合という科目を念頭に日本史、世界史を統合しての入門書

を作ってみたのだそうです。カリキュラムでは近代を大航海時代からとして、

それからを取り上げるのだそうですが、とっても配当された時間ではその期間

を取り上げることはできそうもないので、そのなかでも戦後に絞って叙述したと

あります。戦後というのは1945年生まれの富田さんにとっては同時代史とも

なります。

 ひょっとすると歴史総合という単元でも時間が不足して、戦後史まではたどり

つかないのではないかという懸念を富田さんは持っていらして、それがために

逆にここにしぼっての入門書を作られたのかも知れません。

 まえがきには「大学教員としては西洋政治史(第一次大戦以降)を三十年ほど

担当してきたし、専門科目の政治学を教えるのに学生が戦後史を知らないことを

痛感して、『戦後の世界と日本』という教養科目を開講し、十五年以上教えてき

た。」とありました。

 富田さんが教えてらした学校は、先の総理大臣さんの出身校でありますが、

前総理が学生であった時には、教えていないようでありまして、富田さんの

授業を履修していましたら、あのような歴史認識にはならなかったでありま

しょう。