先日に届いた新潮社「波」6月号は、「決定版 日本の喜劇人」刊行記念
特集ということでケラリーノ・サンドロヴィッチさんの文章と小林信彦さん
のインタビュー(決定版に収録されているものを抄出)が掲載となっていま
す。
ケラさんのものを読んでびっくりすることになりです。そこには次のよう
にありでした。
「たしか小学校六年生の時だと思う。当時は中原弓彦名義で刊行されていた
小林信彦氏の初期の名著、『世界の喜劇人』『日本の喜劇人」を立て続けに
読んでしまったことが、私のその後の人生を決定づけてしまったと言っても
過言ではない。」
ケラさんは1963年1月生まれですから、小学校六年生といえば1974年くらい
でしょうか。それにしても、こういう早熟な子どもさんというのはいるので
ありますね。田舎で育った当方には思いもつかない子どもであります。
そもそも中原弓彦さんの「日本の喜劇人」がある家というのは、どういう家庭
なのでありましょう。(ちなみにケラさんの父親はジャズ・ミュージシャンで
あったとのこと。)
その小学生は中学にあがると、次のような行動にでます。
「マルクス兄弟が晩年に共演したテレビ番組の8ミリフィルムを手に入れた
私は、知りたいことがあり、躊躇なく小林氏に往復ハガキで質問を送ったの
だった。当時は作家の住所なぞ中学生でもすぐに調べられた、面白がってく
れたのか、氏は、子供相手にも拘らず、万年筆書きの小さな文字で丁寧な説明
を返してくださった。最後に『本当に中学生ですか?あまりの詳しさに呆れま
した』とあった。『すべては貴方の著書から学んだ知識ですよ』と返したい気
持ちだったが、さすがに弁えた。」
ケラさんの文章を読んで、あらためて小林信彦さんの著作をすこし一ヶ所に
まとめてみることにしようと思いました。小説はほとんど持っていなくて、
コラム集とエッセイはほとんどもっているはずですが、いったいどのくらい
あるものなのか、これくらいはちゃんと見えるようにまとめておかなくては
と思うことです。
