週末のはじまり

 金曜日の午後にはいりますと、週末気分になってきます。野暮用を終えて

戻ってきますとこれが「14番目の月」でありまして、いつまでもこれが続く

といいという感じになります。「14番目の月」といえば、今は女王といわれ

ているユーミンさんの旧姓時代の最後のアルバム。先ごろ、ユーミンさんは、

この時代で終わってくれていれば、もっとハッピーだったといって、その言い

方が問題になった若い大学の先生がいましたが、もうすこしユーミン道の修行

に精進したほうがいいと、オールドタイマーは思うのでありました。

(女王といわれるユーミンでありますからして、右から左までいろんな考え方

を持つ信奉者がいるのでありまして、たかが時の為政者がHer Majestyといって

ごろにゃんしても驚いてはいけませんです。その昔の柏原芳恵さんなどは、

やんごとなき人がファンであったのですからね。) 

 週末から来週にかけて読むものとして借りてきたもので新しい本は、次のも

のであります。

魯肉飯のさえずり

魯肉飯のさえずり

 

  当方の子どもと同年生まれの温さんによる小説。金石範さんは生まれは日本

でありましたが、温さんは台湾で生まれて、三歳から日本で育ってたぶん日本

語だけで小説を書いているはずです。当方にすれば、息子世代の作家ということ

で、親近感ありです。これまで何冊か読んでいますが、ちょっと苦しみながら作

品を書いているようなのが感じられて、応援したくなりますね。

今回の作品は、「アンデル 小さな文芸誌」というまったく初めて聞くところに

連載したものをまとめたものとあります。(「アンデル」って中央公論社から

でていたのですか? それで、今回の版元は中央公論社なのか。)

 「森娘」を読み上げてからとりかかるのか、それともすこし浮気してのぞく

ことになるのか。

 もう一冊借りたのは、金石範さんの「地底の太陽」であります。「火山島」の

続編がこちらの作品で、この後の時代を描いたのが「海の底から」であるとのこ

とで、あわてて2006年にでた本を借りることになりです。

この本には、「海の底から」についていなかった「主な登場人物」が巻頭にあり

です。「火山島」も最後のほうでやっと別紙に整理された「主な登場人物」と

いうのがつくようになったのですが、やっぱりこの作品には、これが必要であり

ますね。