コロナに猛暑で熱中症が心配される、この夏でありますが、当地は東京
あたりより10度ほども気温が低くて、過ごしやすしです。軽井沢と同じく
らいかなと昔はいったものですが、本日の軽井沢の最高と最低気温は、
32度と20度だそうです。こちらは27.7度と20度とのこと。すこしでも北国
は涼しいようです。
この休み期間に庭仕事をやってしまおうと、一昨日から取り組んでいる
のですが、暑い盛りを避けての仕事ですから、午前の3時間くらいであり
ます。本日は6月末に挿し木したバラ苗を鉢あげし、鉢に植えてあったバラ
を地植えし、あとは植物由来のニームオイルで若いバラに噴霧することと
なりです。これだけやって2時間くらいの作業でありました。ほどほどにし
ておかなくては。
午後から買い物にでることになりましたが、その時にブックオフに立ち
寄ってみました。そういえば、ブックオフはお盆期間に20%オフセールを
やっているのでした。まだやっているかなと思って入口まえに立ちましたら
セールをやっているという案内がありませんでした。残念すでに終了してい
ましたね。ハッピーマンディではありませんが、月曜までやってもいいのに
ね。
20%だったら買いましょうと思っていた本は、売れ残っていたのですが、
本日は見送りでありまして、値段が下がるのじっと待つことにいたしましょ
う。
ワンコイン予算の買い物で、最初に目についたのは亀和田武さんの文庫本
でありました。これはうれしい。先日に亀和田さんの新刊を手にとって、す
こし立ち読みして、買うことができなかっただけに、昔の本を読めるのはあ
りがたい。
本日の件名とした萬玉本というのは、文藝春秋社の萬玉邦夫さんが編集を
担当したものです。
萬玉邦夫さんは、開高健、谷沢永一に続いて向井敏さんの本も担当していま
した。この三人は、大阪時代に同じ同人誌仲間でありまして、関西の匂いのす
る書き手でありました。
谷沢さんの一般向けの代表的な著作「紙つぶて」を担当していて、坪内祐三
さんが「紙つぶて」の担当編集者である萬玉さんに担当してもらってうれしい
と後書きに記していたのは印象に残ります。
vzf12576.hatenablog.com ということで、本日の萬玉本は、向井敏さんの「文章読本」と「傑作の条件」
の二冊です。どちらも文春文庫で黄色の背表紙。(萬玉さんは、阪田寛夫さん、
古山高麗雄さんと、当方がひいきにする作家さんを担当してます。)
萬玉さんは、自分の担当した本の装幀もやられたことで知られています。
臼田捷治さんは、萬玉さんのことを次のようにいっています。
「文藝春秋の文芸編集者だった萬玉邦夫は知る人ぞ知る名手のひとり。破格の
行動派作家だった開高健や時代小説の藤沢周平の信頼がひときわ厚く、開高の
ノンフィクション『河は眠らない』など装幀まで手がけた担当書が少なくない。
萬玉をかって取材したときに、もっとも印象に残ったのは『編集者の顔が見え
ない本が多すぎるように思う』という言葉だった。」
最近は、顔の見える編集者が持て囃されたりしますが、その昔の認識として
は、編集者は黒子というのがあったから、このような話になるのでしょう。
もちろん、編集者が惚れ込んだ内容の本を出すときには、その思いをどのように
読者に伝えるか、本の装幀にも関わるべきというのが萬玉さんの立場でした。
本日の向井さんの萬玉本は文庫でありますので、このカバーをみただけでは
萬玉さんを感じさせるものはなしでした。