いまや地方に暮らすものにとって大きな本屋といえば、ネットで本を
扱っているところになるようです。当方の住む町にある本屋には岩波文庫、
岩波新書の新刊がならぶところはなく、新聞広告などで目にする本で、いい
なと思うものを手にすることはできずであります。
思えば昨年12月から大きな書店へといくことができておりません。
そうであるのに、まずまずの本を手にできているのは、図書館のおかげであ
ります。
それにしてもコロナによる行動抑制というのは影響が大きいことです。
この半年くらいで新刊単行本で購入したのは、ほんの数冊でありまして、その
どちらもがネット通販でした。さびしいことであります。
本日の新聞広告には最近マニアックな本を出し続けている「春陽堂書店」の
ものがありましたが、そこに掲載のものは、まずこのまちの本屋にはならばな
いでありましょうし、図書館には入らないでしょう。
いつ、どこで手にすることができるでしょう。
本日の広告でこれがでているのを知ったのですが、昨年の12月に一巻目が
でたとのことですから、ずいぶんと縁のないことです。もともと横溝正史さんは、
当方の守備範囲外でありますし、時代小説もほとんど読んでおりません。
それでいて、この本が気になったのは、箱入りの本で、装幀クラフト・エヴィング
とあるからでした。これで4500というのは、たぶん安いのでありますよ。
これの編集委員さんに浜田知明、本多正一、山口直孝とあって、これに加えて
二松学舎大学が協力とありました。横溝さんの世界に暗い当方には二松学舎大学
とのつながりがわかりませんでした。
それよりも、本多正一さんといえば、中井英夫さんが専門の方でありましょう
し、浜田知明さんといえば著名な版画家と同姓同名でありますが、もちろんこれは
別の方でありましょう。
探偵小説ファンの方であれば、浜田知明と聞くと版画家を思い浮かべる人は少な
いのかな。