本日のワンコインは

 深夜に近くで爆発でも起きたような大きな音がしました。ちょうど

丑三つときくらいで、もちろん熟睡していたのですが、当方が起きる

くらいですから、相当にこの音は続いていたようです。

なんのことはなく、雷さまであったのですが、今朝になって確認をし

ましたら、すぐ近くの町内では停電が発生していたとのことです。

 雷のおかげか、昨晩からの雨は朝にはあがっていて、朝食を終えて

から庭にでて、買ってあったきゅうりとミニトマトの苗を植え付け、

だいこんと春菊とにんじんの種をまくことになりです。このように

記しますと大きな菜園のようですが、一坪ほどのもので、はみだし

たのはプランターに植えることとしました。収穫するというよりも

育てる過程を楽しむというもので、ここのところは輪作のために

収穫少なく、苗代金を回収できておりません。ことしはどうであり

ましょう。

 そのあとは80分ほどの散歩にでて、午前が終わりとなります。

午後からは買い物に外出ですが、本日は緊急事態の解除日という

ことで、北海道は首都圏とならんで最後まで残ってしまいましたが、

18時からの発表予定を待つことなく、おひさんが高いうちにでか

けました。

 このときに、ちょっと自宅から遠いところにあるブックオフ

立ち寄ることになりです。本日も予算ワンコインとなりますので、

なにかあるかしらんと思ってみていたのですが、均一本のところ

にはこれといったものはなく、本日はだめだなと思って、開高健

の文庫でも買いましょうかと思っていたら、まるっきりジャンル

の違うところに意外な本の背表紙が見えまして、これを手にしま

したら、なんとワンコイン(税抜きですが)、おいおいそれは

ないだろうと思いながらありがたく買わせていただきました。

 どうしてこの本がここにあるのだろう。他の巻でありましたら、

とっても読むことができなくて、購入見送りであったかもしれま

せんが、このような気楽な文章が収録されているものは、当方の

趣味にあっています。

 1ページに二行しかないところなどもあり、これはぜいたくで

あることです。そのページはアンケートに答えたものが収録され

ているのですが、日本読書新聞1957年10月21日号に

掲載された「雑誌にひろう」(雑誌掲載論文のすぐれたものを

推薦する)というものです。

堀田善衛 『洞窟の思想 インドで考えたこと』

 (世界6月号)

 自分の見聞や経験を思想にまで抽象化するという、日本人の

昔から苦手な操作を見事に行った例だと思います。」

 「インドで考えたこと」といえば、岩波新書にはいっていま

すが、このように雑誌掲載時に推薦しているというのは、丸山

真男さんとなります。

 丸山真男さんの代表的な論文は文庫にはいっていたりもしま

すが、このような雑文はこのような集でなくては読むことがで

きず、他のものは読まんでもいいけど、こういう文章は読んで

みたいという人間には、本日の午後のブックオフでの出会いは

まさに僥倖というものですね。

丸山眞男集〈第16巻〉雑纂

丸山眞男集〈第16巻〉雑纂