それはそうだけど

 本日の野暮用から戻りましたら、「ユリイカ」5月臨時増刊 坪内特集が届い

ておりました。いつもでありましたら、どこかの本屋で購入するぞと思うのですが、

この時期でありますし、近間で入手できる店が思いつかないので、残念ながらの

ネット通販頼みです。これがくやしいけど速くに手にすることができるのですね。

 今回の特集には、小沢信男さん、山田稔さんという東西の御大お二人が書い

ていますので、まずはほかの文章をほっておいてもこれは読まなくてはです。

坪内読者の本友達と話をしていますと、もう追悼文はよろしいので、坪内の「文庫

本を狙え!」とか、新しいコラムを読みたいねということになります。ほんとそれは

そうなのですが、これから新しい文章が書かれることがないと思うとさびしいこと

でありますね。

 坪内さんの文章で読んでいないものはたくさんありますし、ほとんどは読んでも

忘れているのですから、ずっと楽しむことができるのでありますが。本日はなにか

古いものを手にしてみようと思って「シブイ本」を引っ張りだしてくることになりで

す。

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 今回のユリイカ特集はたくさんの方が書いているので、さーっと見るだけでもけっ

こう時間がかかりそうです。当方が気になっていることについて誰か書いていない

だろうかと次はチェックをすることになりです。

 それは上の掲げた写真の本「シブイ本」の編集者であった萬玉邦夫さんについて

のこと。坪内さんが作家と編集者の関係にこだわったとすれば、坪内さんの初期の

著作「シブイ本」の編集は、一筋縄ではいかなかったであろう萬玉さんで、坪内さん

とあわせて萬玉さんのことに思いをはせるのもよろしでしょうに。

vzf12576.hatenablog.com

  「シブイ本」の坪内さんのあとがきの最後には、次のようにあるのですね。

「本屋に行くことの好きな私は、また、書評集をはじめとする本についての本

を読むのも大好きだ。

 中でも学生時代の私にとって忘れられない二冊の新刊があった。谷沢

永一の『完本・紙つぶて』と開高健の『白昼の白想』である。その洒落た装丁

も印象的だった。

 その二冊の本の編集者であった萬玉邦夫さんによって、この私の初めて

の書評集を作ってもらえた。夢のようである。 1997年4月6日 」

シブい本

シブい本