行司さんの本業 2

 昨日に引き続きで行司千絵さんについてです。行司さんの本業というの

は、単により多く収入を得ているだろうなと思われるものを指しておりまして、

どちらにより力を注いでいるかということではありません。

 その昔に一番好きなことは仕事にはしないという話を聞いたことがありま

したが、一番好きなことを仕事にすると楽しむことができないので、二番目、

三番目に好きなことを仕事にし、日々の糧を得ながら、一番好きなことを

思いっきり楽しむというほうが人生は豊かになるということのようです。

 たしかにでありますね、こうしてくらしていれば、退職とか引退ということに

縁遠くなりますよ。

 ということで、自分のことを「新聞記者・洋服製作」を紹介する行司千絵

さんの話です。

本日に「ぐんま」さんから、行司千絵さんは「WEB岩波」で「服のはなし」を

連載していると教えていただきました。早速にこれを見にいってみましたら、

初回は12月20日にアップということで、当方が話題にした昨日からスタート

で不思議な照応でありました。

 この連載をまとめて単行本一冊にするのかなと思いながら、これからは

定期的に見に行かなくてはと思いましたです。この岩波のページのご本人

の紹介のなかには、岩波「図書」昨年11月号に文章を寄せているとありま

したので、「図書」バックナンバーをチェックしてみることになりです。

 「図書」11月、12月の二回連続で「精文館と児童誌『カシコイ』を探して」

という文章がそれでありました。

 この文章は、行司さんの母方の祖母が三年前に百歳でなくなり、その家

を片付けた時に、祖母が保管していた精文館が出版した学習参考書や図書

目録のほか、子ども向けの雑誌「カシコイ一年小学生」などがはいっていて、

早くに亡くなった祖父は、その精文館(祖父の従兄弟が経営)に勤務してい

たことを意識して、祖父の足跡と精文館のことを調べることになりです。

ここからは新聞記者さんの手法でありますね。

 ということで、昭和の初めのころに児童文学の貴重な発表の場となった

「カシコイ一年小学生」などを追いかけていくことのレポートとなります。

この「カシコイ一年小学生」「カシコイ二年小学生」は、どのくらいまで刊行

が続いたのかわかっていないということですから、まだまだ行司さんの調査

は続くようです。

「精文館は神田すずらん通りから二筋南の場所にあり、卯一(祖父)の家は

さらに一筋南の通り、今は高層マンションが建つ、その向かい側にあった。

卯一の次女にあたる私の母は、奈良へ疎開する八歳まで、この家で過ごし

た。苦労が続いた奈良での暮らしとは違い、神田での日々は楽しかったら

しい。」

 行司さんのお母様は、行司さんが作られた服のモデルさんとして、行司

さんの本に登場します。じつにチャーミングな女性でありまして、お年を召し

ても、このように若々しく写真におさまりたいものであると、女性ならばそう

思うことでありましょう。

おうちのふく―世界で1着の服

おうちのふく―世界で1着の服

  • 作者:行司 千絵
  • 出版社/メーカー: フォイル
  • 発売日: 2015/06/18
  • メディア: 単行本