靴の入れ替え

 昨晩の雪で、道路は真っ白のところとツルツルのところがありです。

本日の朝一番は、雪道を近所のコンビニまで「毎日新聞」を買いに行くこと

でありました。朝7時台の気温はマイナス5度で、それなりに寒いことです。

一番近いコンビニは「毎日新聞」を扱っていないので、その次のところまで

行くのですが、なんとか近所のコンビニで新聞が買えるのはありがたい。

 12月のこの時期に「毎日」を求めるのは、他紙に先がけて今年の収穫が

掲載されるからですね。毎日の書評委員さんたちが、今年の三冊をあげる

のですが、これは二週続きで、今回はその(上)となりです。

 当方が買ったり、読んだりしたものがあるかなと思ってリストをながめて

おりました。

 まず目についたのは川本三郎さんのコメント。

「本紙の書評委員でもあったドイツ文学者池内紀さんの急逝ほどつらいこ

とはなかった。①はその池内さんの生前最後の著書になった。木を見て

森を見ないような細かい誤りの指摘があり不幸な本になってしまったが、

あえて取り上げたい。自分の愛する数々の文学者が生んだ国でなぜ独裁

者が生まれてしまったか。池内さんの切実な思いが随所にあらわれている。」

ヒトラーの時代-ドイツ国民はなぜ独裁者に熱狂したのか (中公新書)
 

 当方はナチスとかドイツの歴史に暗いこともあって、幸いなことに細部よ

り森のほうにばかり目がいったようです。したがって、池内さんはこのことは

なんとしても書き残しておきたいというふうに感じました。

 これって、戦後民主主義で育って、トランプ時代に老境に入る当方にも

通じる気分であります。以前はPKOであっても大問題になっていたのに、

最近はまるごと軍事作戦にも参加しそうな勢いです。それこそ日本は借金だ

けは一流国で、ほかではずいぶん力が落ちているということを感じますね。

 これだけ悪い材料が世界を覆うというと、これをリセットするために、ちょっ

と思い切った手段に訴えるかという気分になる人もいるでしょう。

 民主的な手続きで、ヒトラーが生まれたということは忘れてはいけないと

いうことですか。