時間に追われる

 週に何日かのアルバイト生活で、自由時間はたくさんあるはずであり

ますが、 これがなかなかでありまして、時間に追われるのでありますね。

図書館から借りている本を読むだけでも四苦八苦しているのに、その上で

本を買ったりするから、事業自得であります。

 そういうときに限って、ずっと積んであった本を手にして読んで時間を費や

したりするのですね。昨日に積読部屋から持ってきたのは深沢七郎さんの

次のもの。

みちのくの人形たち (1980年)

みちのくの人形たち (1980年)

 

  この本がどうして手元にあるのかまるでおぼえていないのですが、たぶん

ブックオフかどこかで安価で入手したのでしょう。1980年12月刊行で定価

1800円とありますので、その当時としてはかなり値段の高いほうでしょう。

いかにも文芸書らしい雰囲気でして、やっぱり昔はよかったなと思うことで

す。

 深沢さんは1960年代のはじめに発表した作品「風流夢譚」がスキャン

ダルを引き起こし、それによって反対勢力から追われることになりました。

老年には好々爺の雰囲気ではありましたが、もちろんそんなにお人好しでは

ありません。

 深沢さんが亡くなったのは1987年8月18日とあります。没後30年を過ぎ

たのでありますね。 

桃仙人 - 小説 深沢七郎 (中公文庫)

桃仙人 - 小説 深沢七郎 (中公文庫)