突然のことに驚く

 本日の新聞は加藤典洋さんが亡くなったことを伝えておりました。

当方は加藤さんの熱心な読者ではありませんですが、加藤さんが岩波の

「図書」に「大きな字で書くこと」というコラムを連載するようになってから

毎月、それを楽しみにしておりました。このコラムは、今月号にも掲載と

なっていましたので、それだけに突然に亡くなったという感じが強いこと

です。

 ここのところの連載は、「私のこと」というタイトルで4回ほど続いていま

した。今になって思うと、加藤さんは体調がよろしくなくて、そのことを強く

意識していたのかとも思われます。たぶん、あと数回分は原稿が残された

と思うのですが、どのような内容になったのでしょう。

 それにしても、「ちくま」で巻頭コラムを連載していた橋本治さんといい、

どちらも当方よりも二つ、三つ上という年齢で、若い頃から自分の父親世

代よりも年長の著作家たちが書いたものに影響を受けてきたこともあって、

ちょっと上の団塊世代の著作に親しんでないことが悔やまれることであり

ます。

 加藤さんは、鶴見俊輔さんにつながる人という印象ですから、まずは

加藤さんが鶴見さんについて書いているものを探してみることにしましょう。

日米交換船

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