ページを稼がなくては

いこしページを稼がなくてはと思いながら、図書館から借りてきているのは

どちらかというと読めるのかどうかわからないというものが多く、これは選択を

誤っているのかもです。

 借りてから一週間にもなるというのに、20ページも読めていないものもあり。

これはいつまでたっても読めそうにないので、早々に白旗をあげて、返却する

のか、それとも延長をかけて読んでみるのかです。

 それはそれとして、先日に行きつけの本屋へといって小林信彦さんの「生還」

を購入したときに、手にして買おうかとちと迷ったのは、次のものであります。

法水麟太郎全短篇 (河出文庫)
 

 なかなか読むことができなくなっている小栗虫太郎のアンソロジーです。

どんな作品が収録されているのかと目次を見てから、値段を確認して、本を

あったところに戻しました。

 その昔に購入して、積読となっている社会思想社現代教養文庫「小栗虫

太郎傑作選」があることを思いだしたからであります。あの松山俊太郎さん

が編集を担当したという全五冊本ですが、これをひっぱりだしてきて、法水も

のを読んでみることにです。

 昭和52年ですから、当方26歳の時に買ったものでありますね。このあたりの

作品を購入するようになったのは、中井英夫さんや「全集 現代文学の発見」の

影響でありましょう。たしか小栗の「完全犯罪」を読んだのは、後者に収録されて

いたものでしたから。

 そんなわけで、そのうち読むだろうと思いながら40年が経過して、先日に引用

した津野海太郎さんのように「老眼」に悩まされることになりです。

現代教養文庫は、紙質がよろしくないし、印刷も圧が足りなくて、インクののりが

悪いなとかぶつぶつと文句をいいながらでも、ページを稼ぐことにいたそう。