夜になって関西から戻ってきました。関空と北海道新千歳の往復は、
往路は遠回りをするので二時間を超える時間になりますが、復路はほぼ
まっすぐに戻ってきますので、往路よりもぐっと早くにつきます。往きは
よいよいならぬ、帰りはよいよいであります。
本日の午前は、旅行の目的のひとつであります「フェルメール展」に足を
運ぶこととしました。大阪の宿を9時にスタートすると、歩いて20分ほどで
会場につくことになりです。開場まえでありましたので、そんなに行列もでき
てなく、当日チケットもあっさりと買うことができました。
先日も記しましたが、日本で最初に「フェルメール」を冠した美術展が
開催されたのは、2000年のことで、会場はここ大阪市立美術館でした。
ここが日本のフェルメールブームの発信元であったのですね。
これまでにフェルメールの代表的な作品はほぼ日本にわたってきた
ようで、企画する人たちもたいへんになっています。今回に大きくクローズ
アップされていたのは、フェルメール初期の作品ですが、やはりフェルメール
らしいのは、次の作品でありましょう。
オランダの同時代の多くの作品がならぶなか、フェルメールだけを別格
の扱いをしての展示です。開場と同時に、当方はフェルメールの作品を展示
している部屋を目指し、すこしでも人が少ない時間に間近で見ることができ
ました。
なかなかぜいたくな時間でありました。
それにしても、他の多くの画家の作品とくらべて、フェルメールのどこが
このように人気を集めるのか、つらつら思うことであります。フェルメールすご
いと思わされているからか、それとも絵画の歴史を知らなくとも、その作品の
すごさを実感することができるのかでありますね。ほんとむずかしいことです。
この旅行中に購入し、移動のときに読んでいたのを、帰りの飛行機で読み
終えることができました。松本俊彦さんの「薬物依存症」ですが、この本のあ
とがきをみましたら、これの担当編集者は河内卓さんとありました。
この方は、小沢信男さんの「ぼくの東京全集」の編集もされた方でして、
当方はその仕事を注目しているのでありますが、あとがきで松本さんも「新
書という、多くの人の目に触れる場所での執筆の機会を与えてくださった」
と記していますが、こういう「薬物依存」についての本がでるのは意味がある
ことと思いました。これについては、また話題にすることがあるでしょう。