最近見かけないが

 散歩にでたらいつも見かけていたのに、このところどうして見かけない

のだろう、どこかへ越してしまったのだろうか、それとも身体でも悪くして

いるのだろうかなんて思うことであります。

 そんなことを思っていたら、先日に立ち寄ったところで名前を見かけた

ものですから、迷わずに手を伸ばして購入することになりです。これは数年

前にでたものでありますが、当方は未読でありましたし、ここのところ目に

することなくさびしく思っていましたので、ありがたくいただきです。

 ということで購入したのは、次の本。

 昨年12月までは岡崎さんは、はてなダイアリーをやっていらして、かなりの

頻度で更新されていましたので、その時々で取り組んでいる仕事のことなどを

知ることができたのですが、それをお休みされて三ヶ月が経過し、さて今は

どのようなお仕事をされているのかなと思うことであります。

 先日に購入した知恵の森文庫の岡崎本は、「月刊高校教育」という雑誌に

連載されたものをまとめた文庫オリジナルだそうです。「名言・名セリフ」を抜き

だしてきて、それを通じて読書案内するというものであります。

 本日にぱらぱらとページをめくっていて目についた名セリフであります。

 岡崎さんは、小林信彦さんの「うらなり」から漱石つながり関川夏央さんの小

説「『名探偵』に名前はいらない」にある次の言葉を紹介します。

「それでも心のなかでつぶやく名前があるというのは、誰にとっても安堵すること

だ。大ゲサにいえば生きるために必要なのだ」

 この言葉を受けて文庫三ページのコラムを次のようにしめています。

「私は心が亡びそうになったり、絶望の壁に頭を打ち付けるような時、よく我が子

の名前を呼ぶ。自分の『我』が失われても、子どものためなら、これから先もなん

とか生きていけそうな気がするからだ。」

 岡崎さんは、最近も「我が子の名前を呼ぶ」ことなんてあるのかな。