図書館から借りてきた「動物園巡礼」の読みやすそうなところを、ひろい
読みしています。昨日に読んでいたのは、大阪市立天王寺動物園でありま
すが、ここは「大阪の宿」(なんて水上龍太郎の小説みたいではないか。)
から歩いてもいけるところにあるものです。
「動物園巡礼」の著者は地下鉄御堂筋線を利用して動物園前駅か環状
線 天王寺駅から動物園にいっているのですが、当方は谷町線を利用して
天王寺駅から向かうのでありました。
天王寺公園といえば、動物園と美術館があるのですが、この二つがセット
になっているのは、大阪だけでなく、東京、京都もそうなのだそうです。
この本によると、「東京・京都・大阪三都揃って動物園と美術館がセットなの
には訳がある。」とあります。「いずれも明治時代の勧業博覧会に由来する。」
のだそうです。ちなみに大阪での内国勧業博覧会の開催は明治36年である
とのこと。そういうことなのですね。
それで、天王寺駅から動物園に向かって歩いて行く時の、著者による記述
であります。
「かっては大阪市立美術館の脇を抜ける道にはカラオケ屋がいくつも露店を
出し、ボリュームをいっぱいに上げて、私的青空音楽会を連日繰り広げていた
ものだ。それがある時、カラオケ屋も客もいっせいに追い出された。いっしょに
周辺在住のホームレスも排除され、公園は有料化された。『フェルメールとそ
の時代』展(2000年開催)をきっかけに、彼らとの共存はもはや無理だという
ことになったと聞いた。」
天王寺駅から動物園へといく時に、市立美術館経由とすると、カラオケ屋
さんがずっとつらなっていたのを思いだします。当方が最初にいったのは、ここ
にかかれている「フェルメールとその時代」展の時でありまして、その不思議な
景色に驚いたことがあります。
あのカラオケ屋の、立ち退きをめぐって騒動になったですが、たしかに上品
ではありませんが、大阪らしいものでありましたね。