三角貿易かな

 図書館から借りた「ラム酒の歴史」というのを走り読みしておりました。

 当方は「ハバナクラブ」は、どうしてAmazonでは販売されていないかという   

ことがわかればよかったのですが、この本はそういうことを解説した本ではあり

ませんです。これについては、このように書かれているだけでした。

「1950年代、バカルディ社の社長を務めたペピン・ボッシュは何年もかけて

キューバ国外での生産力を増強した。メキシコにある施設は世界一の規模を

誇る蒸溜所だった。フィデル・カストロキューバを支配し、バカルディ社は一時

国営化されたが、同社はほとんど痛手を受けなかった。・・・バカルディ社は本部

プエルトリコに移し、一件の配達ミスもなくラム酒を販売しつづけた。絶えず

自社の財産を主張し、『ハバナクラブ』というラム酒を販売しつづけた。」

 もうすこしすとんとおちるように書いてくれればですが、これは原著がわかり

にくいのか、それとも翻訳がそうないのかです。

 キューバラム酒の生産を行っていたバカルディ社は、カリブ海エリアのあち

こちに蒸溜所を設けていたが、キューバ革命によって、キューバをさらなくては

ならなくなったが、キューバ時代のブランドである「ハバナクラブ」の商標はこちら

のものということで、キューバ国営(というか合弁)企業とトラブルになっていると

いうことですかな。

 この本を読んでへえーと思ったのは、アンドリューシスターズが歌って有名と

なった「ラムとコカ・コーラ」の歌詞についてでありますが、ここでは「売春の歌」

と記されているのですが、そうなんですか。歌詞が訳されているのですが、それ

をみてもぴんとこないことです。

 三角貿易というのは、この本のなかにあった言葉ですが、バミューダトライ

アングルではなく、ラム酒をめぐるトライアングルとなりです。とにかくラム酒は、

植民地経済のなかで、多くの外貨を稼いだということです。

糖蜜ニューイングランドに輸出されてラム酒になり、ラム酒が奴隷を買う

ためにアフリカに送られ、アフリカ人奴隷が糖蜜の原料サトウキビを栽培するた

めにカリブ海諸島や南アメリカに送られた。」

 ラム酒はアフリカ人奴隷にかわるという、悲惨な交換経済であります。 

ラム酒の歴史 (「食」の図書館)

ラム酒の歴史 (「食」の図書館)