本日から黒川創さんの「鶴見俊輔伝」を読み始めです。昨年に行きつけ
の本屋に入荷しているのを見つけて購入したのですが、なかなか読む順番
がまわってきませんでした。
黒川さんが「新潮」で鶴見俊輔さんについてを連載していたのは承知して
いましたが、雑誌の時には、一度ものぞいて見ることがなしでありました。
鶴見俊輔さんといえば、母方の祖父は後藤新平でありまして、名門に生ま
れとなるのですが、母のしつけへの反発から不良少年(?)となったということ
を自ら記しているものの、本当のところはどうなのかというのが、前半の当方
の興味であります。
書き出しのところに主人公よりも先に名前があがってくるのは、1923年当
時18歳であった秋山清さん(もちろん詩人)でありました。黒川さんは、鶴見
さんを描くのに、秋山清さんを補助線としてつかっていこうということですね。
鶴見さんの生き方の理想というのは、秋山清さんであったのかと思ったり、
「思想の科学」での鶴見さんと秋山さんの交流のことを想像したりして楽しみ
な書き出しであることです。
とても読みやすいことでして、これはなんとか読み通すことができそうであり
ます。