終日本の片付け

 本日は終日、本の片付けをしておりました。どこまでいっても捨てるしか根本的な
解決策はないのでありましょうが、その選別もまた難しいことです。
ダンボールにはいったままの本は、とりあえず物置へと移動して、そこで仕分けをし
て、処分するものを作り出していくしか方策はありません。
 いったいどのくらい処分すれば、減ったなということになるのでしょうね。
 本日の作業をしていて、富士正晴さんの「桂春団治講談社文庫版がでてきました。
その昔の刊本で、黄色いボドニーマークの表紙でした。やっぱり購入していたのであ
りますね。すぐにでてこなかったり、買ったことも忘れているのであれば、そういう
本は、なくてもいいってことかな。
 本日に眼にした読書欄には、最近亡くなったフィリップ・ロスを取り上げたものが
掲載されていました。筆者は都甲幸治さんであります。
 書き出しには、「現代アメリカで最も偉大な作家」とあります。ノーベル文学賞
最も近い作家といわれましたが、結局はノーベル文学書は受けることなく亡くなりま
した。ボブ・ディランよりも、フィリップ・ロスのほうがふさわしいと、誰もが思っ
たでありましょう。
 都甲さんが、本日の紙面で言及している作品は、次の四作でした。

さようならコロンバス (集英社文庫 ロ 1-1)

さようならコロンバス (集英社文庫 ロ 1-1)

父の遺産 (集英社文庫)

父の遺産 (集英社文庫)

素晴らしいアメリカ野球 (新潮文庫)

素晴らしいアメリカ野球 (新潮文庫)

 このように並べてみますと、フィリップ・ロス作品は集英社から主要作品がでてい
ることがわかります。「さようならコロンバス」は集英社の文学全集に収録されたも
のですし、「素晴らしいアメリカ野球」も別なシリーズではありましたが、やはり
集英社からでした。
 あの時代の集英社は良い仕事をしていたことです。それにしても、今は「素晴らし
アメリカ野球」も新潮文庫でしか買うことができないのか。