なんとか19度に

 当方の住むあたりは、このところ日本で一番気温が上がらないところのようです。
ちなみに本日の午前は16度までしか上がらず、午後に短い時間でありますが、やっ
と19度台となって、それが本日の最高気温となりです。
 日本のあちこちで最高気温が38度になったとかですから、ほとんどダブルスコア
となっています。ちょっと太陽がでなくて、残念でありますが、暑くて体調を崩すと
いう人がいましたら、この時期は当方の住むあたりで過ごされるとよろしですよ。
夜になったらストーブが欲しくなるかもしれませんが、間違いなく冷房は不要であり
ますので。
 ということで、本を読んだりするのには、絶好の気候であるのですが、本日もいく
らもページをすすめることができずであります。かわらずで、四方田犬彦さんの「鳥
を放つ」をメインで読んでいます。
 掲載の「新潮」8月号で、正味120ページほどとなりですが、残り30ページく
らいで、だいぶん話は進んできています。たぶん、このようなことを小説の形を借り
て表現したいのであろうという見通しのようなものがたってきていますが、これが
裏切られることを望んでいるのです。
「 扉が開いて、四、五人がどっと入ってくる。中央にダブルの背広を着た太った男。
中上健次が取り巻きを連れて到来した。四方田はぼくを放り出して、すかさず挨拶を
しに近寄っていく。わざとらしく『ナカウエさん』と呼びかけている。いかにも乾分
といった腰軽さだ。・・先ほどまでわが身の不遇をこぼしていた四方田は、きっと思い
つくかぎりのお追従を中上の前で並べているのだろう。みごとな豹変ぶりだ。」
 作中に登場する四方田さんとは、大学の教養課程で英語を教える教師ですが、作者
からおちょくられていまして、どうも作者から四方田さんは好かれていないように
思えることです。