昨日に細江英公さんが撮影した渋澤さんと矢川さんが一緒い浜辺でコイコイしている
写真を話題としましたら、なんと昨晩のTV欄に「KAMAITACHI ハサの記憶 土方巽」と
ありました。BS朝日23時からの番組です。「鎌鼬」(かまいたち)とは細江さんが、
土方さんを撮影した有名な写真集であります。これはチェックしなくてはと、録画して
本日に拝見であります。
細江さんと土方といえば、渋澤龍彦さんが登場しないわけがなしでありまして、この
写真集が賞を受けたときの記念写真が番組で紹介されるのですが、最前列には瀧口修造
を真ん中に両脇を紋付羽織袴の細江さんとモーニングの土方さんが、前列の両端を渋澤
さんと田中一光さんが固め、二列目には高橋睦郎、加藤郁乎、横尾忠則などがならぶと
いうごーかな面子のものでした。あちこちで紹介されていたように思いますが、これは
ネットのどこかで見られてもいいのですが、本日は発見できずでした。
渋澤さんの本の話題から脱線して、細江さんと土方さんに話になってしまいますが、
TVがちょうど細江さんを取り上げた番組を見ることができましたので、このような偶然
は、大事にしなくてはいけませんです。
細江さんが渋澤さんと矢川さんの写真をとることになったのも、渋澤さんが葬儀委員
長となったのも、土方巽のせいでありますからね。
細江さんは高橋睦郎さんとの対談で、渋澤さんとの出会いを聞かれて、次のように
答えています。
「土方さんを通してだったと思います。ぼくは、のちの土方さんの奥さんになる元藤
あき子さんを知っていたんです。彼女の踊りを撮影していたら、ある日、稽古場に目の
ギョロッとした形相の男がいるじゃないですか。ただならぬ感じがするんです。それが
土方巽という男であったということがしばらくしてわかりました。渋澤さんは舞踏が
好きだったんですね。そういうことからごく自然にアスベスト館に出入りしていた。」
渋澤さんのサロンと比べると、アスベスト館のほうが貧しい時代の芸術家が集まった
ようで、今となっては梁山泊のようにも思えることです。
- 作者: 鎌鼬美術館,細江英公
- 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会
- 発売日: 2016/11/08
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (3件) を見る
- 作者: 細江英公
- 出版社/メーカー: 青幻舎
- 発売日: 2009/11/02
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 19回
- この商品を含むブログ (7件) を見る