先日購入した本 2

 先日に購入した本の続きとなります。
 後藤明生さんの本を探していましたら、これが見つかりました。

早稲田文学 2018年春号 (単行本)

早稲田文学 2018年春号 (単行本)

 本当にでるのかいなと思っていたのですが、いきなり書店で遭遇しました。
こういうのが、実店舗めぐりの楽しいところであります。
この「早稻田文学」は、表紙写真をみてわかりますように、ほぼ一冊まるごと
金井美恵子」さんの特集となります。
 表紙には「デビュー50周年記念特集 金井美恵子なんかこわくない」とすりこまれ
ています。ということは、「金井美恵子」さんは、こわいと思われているのですね。
 あれっこれはどっかで聞いたことがあるなと思ったら、「上野千鶴子なんかこわく
ない」という本があることを思いだしました。
上野千鶴子なんかこわくない

上野千鶴子なんかこわくない

 上原隆さんのものでして、これは未読なのですが、上原さんの何かの本を読んだ時
に、当時の上原夫人は「上野千鶴子」に傾倒されて、それもあって別れることになっ
てしまったというようなことが書いてありました。
 金井美恵子さんのこわさは、上野さんとは違っていますでしょうが、なまくらな男
には、ほとんど無関心でしょうから、なんとなく最初から相手にされていなくて、
したがって礫がとんでくることもないようです。そんなこともあって、安心して金井
さんの本は読むことができるのです。
 これまで、このように金井美恵子さんを特集したものはあったのでしょうか。
ユリイカ」とか「文藝別冊」であっても不思議ではないのですが、当方が知らない
だけでしょうか。
 今回の特集の冒頭には、「今はむかし」という金井さんの文章があって、そのなか
で、映画監督 加藤泰さんへの思い出を語ったものが引用されています。
このエピソードは秀逸でありまして、加藤泰さんが藤原審爾さんの「新宿芸能社」も
のを企画して、金井さんにそれへの出演依頼に来たという話ですが、これが実現した
ら、森崎東の「女は男のふるさとよ」はなかったということかな。