なんとか読了

 本日は佐藤正午さんの「鳩の撃退法」の残り150ページほどを読んでおりました。
なんとか本日で読了であります。昨日にもすこし記しましたが、普通ではない小説で
ありまして、こういう作品は好みがわかれるかもしれませんですね。当方の場合は、
このようにあっちこっちに他の小説が埋め込んであるものは好きでありますね。
 この作品の終わりには「作中に引用した本」ということで五冊の本があがっている
のですが、特に印象に残るのは、次の二冊でありますね。
 「ピーターパンとウェンディ」 J・M・バリー

ピーター・パンとウェンディ (福音館古典童話シリーズ)

ピーター・パンとウェンディ (福音館古典童話シリーズ)

 「劇場」           サマセット・モーム
劇場 (新潮文庫)

劇場 (新潮文庫)

 「ピーターパンとウェンディ」の使い方として、こういうやり方があるのかと思い
ましたが、これを読んで福音館からでている石井桃子訳のものを手にした人は、どの
くらいいるでしょう。
 「鳩の撃退法」を読んで、やっとこさで「書くインタビュー」を手にすることにな
りました。「書くインタビュー」がでたときに、佐藤正午さんのエッセイの文庫本だ
と思って購入したのでありますが、これは佐藤正午さんの創作の舞台裏を伝えるもの
でありまして、とりわけ「鳩の撃退法」の執筆をめぐってのものです。
 「鳩の撃退法」は、小学館の「きらら」という雑誌に3年かけて連載されたもので
すが、「書くインタビュー」もまた「きらら」に連載なのだそうです。
 特に「書くインタビュー 2」は、雑誌の連載を終えて、これから手直しをして、
単行本にするところで、「小説のつくり方」として掲載されたものですから、これは
「鳩の撃退法」の舞台裏を伝えるものとして、一番のものといえるでしょう。
書くインタビュー 2 (小学館文庫)

書くインタビュー 2 (小学館文庫)