サンソン25周年 5

 山下達郎さんとか大瀧詠一さんの本当にコアなファンは、本当にマニアックであり
ますので、当方のようにただただ年の功で話をしますと、そんないいかげんなといわ
れそうです。
 この番組については、ファンクラブの会報に番組で流れた音楽の一覧などが掲載さ
れているのですが、ファンの方がやっておられるサイトがありまして、それを拝見し
ますと、当方の誕生日メッセージが読まれた回はどのあたりであったのかわかるよう
な仕掛けになっています。それにしても、コアな音楽家にはコアなファンがつくこと
であります。(いま確認をしましたら、2001年の放送であったようです。テープの
発掘に成功せりです。)
 今回の「ブルータス」では、珍しいFM東京のスタジオの様子などが写真で掲載され
ています。もともとあまり写真うつりが良くないということで写真の少ない達郎さん
でありますが、この東京FMのスタッフさんが登場するページが好ましいことです。
 スタジオのテーブルの写真は、その上には、番組に寄せられたはがき、資料などが
のっている様子がうかがわれるのですが、一番目を引くのは地味なビジネスパソコン
が、そこにあることです。
 音楽業界人は、ほとんどみんなリンゴマークのPCを使っているようなイメージがあ
りますが、さすがに山下達郎さんであります。そうしたスノッブとはまったく断ち切
れていますね。べつに意固地になってリンゴをつかっていないわけではないでしょう
が、安くて使い安いものがいいのですよといわれそうであります。
達郎さんの音楽は、別にはやりとか格好の良さを意識したものではありませんが、
ファッションで音楽を聞かないというのと、このパソコンの流儀は共通しているよう
に思えます。(パソコンの上ぶたにうっすらと見えるマークから察するに、これは
アラン・ケイが提唱した理想のパーソナルコンピュータ」を商品名としたものの
ようですね。)
 最後になりますが、最近の残念なことについてです。
 達郎さんは、古くからラジオを聞いていて、その昔のラジオ番組のことが話題と
なったりもしますが、達郎さんが「ロートのロ」といえば、それは「ロート製薬
がスポンサーとなっていた「浪曲天狗道場」のことをいうのでありますが、それほ
どにスポンサーと番組は不可分な関係にありました。
この特集の達郎さんインタビューには、「『サンソン』が続いている理由は、いろ
いろな要因を挙げることはできるけど、・・一つにはスポンサーだったジャックス
カードが、長年支えてくださっていたということがあるけど」という発言がありで
す。
 そうなんだよな、当方にとってはやはり「ジャックスカードプレゼンツ」という
のが、番組の頭に流れるのが正しい「サンソン」でありますよ。達郎さんも泣く子
とスポンサーには勝てないといっていますからね。
 ジャックスカードの宣伝課長さんが達郎さんの大ファンであったと番組スタッフ
の発言にもありです。ジャックス時代はCMも楽しくて、録音しても、そこを飛ばす
なんてことはありませんでしたが、最近は、そのCMはないだろうと思ったりするこ
ともありです。
 つらい時代であります。この番組を札束でほっぺたを叩くようなスポンサーに
売らないでほしいものです。