変人のすすめかな

 変人といわれる人は、基本的にコミュニケーション能力が低いのかもしれ

ません。先日にどこぞの医科大学で女性を落とす理由の一つにコミュ能力が

高いからというようなことが言われていましたが(新聞の見出ししか見ていな

いので、ちがっているかもです)、医者の要件として頭脳明晰で変人というのも

あるのかもしれません。(そんなことは、ないか。)

 世襲の政治家などは、へんてこりんな人がたくさんいそうでありまして、うち

は病院もやっているので、医者におかしいのがいっぱいいるのは知っていると

いった変人(というよりも非常識)もいたことです。(この人は、過去形で記する

のはおかしいか。)

 昨日も、公式会見で質問に答えずに、次の質問といった大臣もいらしたこと

です。世代を襲ねることに劣化するようでありまして、初代よりも二代目は八割

で、三代目はそのまた八割、四代目はそのまた八割となっていくと、初代から

みると三代目は四割安くらいになって、四代目は半分以下になってしまう。

世襲が多くなると、それに支配されている社会は劣化がひどいということであり

ましょうか。

 それはさて、本日に走り読みをしていた野見山暁治さん「のこす言葉」を見て

いましたら、終わりのほうに次のようにありです。

「ぼくは威張っていた自覚はない。逆にへりくだったこともない。肩書や身分、

年齢や立場で態度を変えるのはおかしい。学生でも同じ絵描きなら、同じ目線

で話す。若いときは生意気と思われたかもしれないけれど、年を取った今は、

若い人から『別け隔てがない』と喜ばれる。傍からは『なめられている』とも見ら

れる。でも、ぼくは変わっていない。

 欲張りや、名誉欲のある人は大きらい。卑しい人、多いんだ。これまでそういう

人と手を結んだことはないし、付き合っている人がそういう人だとわかったら、

すぐに袂をわかる。許せないという気持ちになって、決別してしまう。付き合わな

くなった人は多いよ。」

 野見山さん流の変人を貫くと、すくなくとも社会のボスとなって世間に迷惑を

かけることはなさそうであります。(といいながら、野見山さんは文化勲章を貰っ

ているのですが、自分から欲しいといったことはないといわれそうです。)

 困った非常識な変人は、いつまで社会にのさばっているのでしょう。 

野見山暁治 人はどこまでいけるか (のこす言葉 KOKORO BOOKLET)

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