5ヶ月ぶりかな

 本日は送りで外出したあとに、ひさしぶり行きつけのブックオフに立ち寄りまし

た。これがいつ以来であるのかと、手帳で確認でありますが、他のブックオフ

はいっているのですが、この店に限っては、ほぼ5ヶ月ぶりでの訪問です。

 このところ図書館から借りた本を読むので精一杯で、ブックオフで読むことがで

きないと思われる(結果として積読になる)本を、買うことにはなりませんでした。

 5ヶ月も行かないと、棚のならびがかわっていたりもするのですが、本日に関し

ては、そういうこともなしですが、棚にはやはり見慣れない本がならんでいました。

 入った早々に目に飛び込んできたのは、古本で安価なものが見つかったら購入

しようと思っていたものとなります。

アフリカの日々-ディネーセン・コレクション 1

アフリカの日々-ディネーセン・コレクション 1

 

  最初に翻訳がでたのは81年で、この時にはディネーセンは、カーレン・

ブリクセンのことであるとは知っていました。山口昌男さんの本のどこかに、

それが書かれていたように思います。たしか、そこではカーレン・ブリクセンと

いう作家は重要であるが、あまり知られていないとあったように記憶しているの

ですが、山口さんではない可能性もありです。(いまほど検索をしていましたら、

やはり山口昌男さんの「本の神話学」で見たようであります。)

  ということで、「本の神話学」をひっぱりだしてきました。この本にあると

すれば、それは「補遺 物語作者たち」しか考えられないので、そこを開いて

みましたら、次のようにありましたね。

「現代の物語作者を挙げよと言われたら、私は躊躇することなくカーレン・

ブリクセンとボルヘスを挙げるだろう。・・・ 

カーレン・ブリクセンといっても、つい最近まで日本では殆ど知られていなかっ

た大作家の一人である。川端康成氏がノーベル賞を与えられた時に或る夕刊新聞

で、エドワード・サイデンステッカー氏が、川端が他国で知られないのは日本で

カーレン・ブリクセンが知られないのに等しいといった意見を書き記していた。

ブリクセンはノーベル賞をこそ与えられなかったが、ノーベル賞に関連して、

他の場でも引き合いに出されている賞に間接的には縁の深い作家である。という

のはフォークナーがノーベル賞を与えられた時に、『私よりもカーレン・

ブリクセンのような人に賞はいくべきだったのだ』というような賞賛の言葉を

はいたために一躍知られるようになった特異な作家である。」

 ブリクセン最初の翻訳がでたのは「ノルダーナイの大洪水」で新潮社から

70年のことでした。山口さんの「物語作者たち」が収録の「本の神話学」が

でたのは、71年のことになり。それから45年も経過して、やっとこさ

ディネーセンの作品を購入することになりです。

 このように購入したのも河出文庫がはいって、これの値段が高くって手が

出なかったからであります。それにしても最近の文庫は高くて手が出ないこと。

 山口さんの「本の神話学」を参考にして、「アフリカの日々」をいつか読む

ことにしますよ。

本の神話学 (岩波現代文庫)

本の神話学 (岩波現代文庫)

 
アフリカの日々 (河出文庫)

アフリカの日々 (河出文庫)