ホットな話題

 本日に「図書」9月号が到着しました。ここ何ヶ月か楽しみにしていますのは、続き
もののようになっている坂本政謙さんの編集後記「こぼればなし」であります。
 ちなみにここ何ヶ月の「こぼればなし」は、坂本さんが担当する作家佐藤正午さん
の新作「月の満ち欠け」をめぐってのもの(もちろん、それだけではありませんが)と
なっています。
 6月号 佐藤正午さんの長崎、佐世保 サイン会の話題
 7月号 「月の満ち欠け」が直木賞候補にノミネートされたこと
 8月号 「月の満ち欠け」の直木賞受賞に期待ふくらむ
 とこの流れで、9月号の「こぼればなし」であります。書き出しは次のようになりま
す。
「去る七月十九日、第157回直木賞選考会当日、佐藤正午さんは居を構える佐世保にい
ました。いつもより早めに閉店した、なじみの喫茶店で結果を待つ佐藤さんに吉報が
届いたのは、19時20分。選考会が始まってから二時間以上が過ぎていました。」
 もちろん担当編集者である坂本さんは、この喫茶店で一緒に待っていたわけでありま
す。(たしか、他社の担当さんも一緒していたはず。)
 佐世保で行きつけの喫茶店の様子などは、先日に立ち見をした「オール読物」に写真
入りで紹介されていましたですね。
 この「こぼればなし」を書かれた時点では、佐藤正午さんは贈呈式に出席するという
ことで、坂本さんは文章を書いています。
「贈呈式は八月二十五日。奇しくも佐藤さん、62回目の誕生日です。直木賞という大き
な誕生日プレゼントに、佐藤さんがどんな受賞のスピーチをされるのか、たのしみです。」
 本日の朝日新聞夕刊には、芥川賞直木賞贈呈式の様子が掲載されているのですが、そ
の記事から佐藤正午さんに関するくだりを引用です。
直木賞佐藤正午さんは体調不良のため欠席した。・・岩波書店の担当編集者、坂本政
謙さんが『体調に不安があり、欠席となった』と報告。『書く仕事を続けること、それ以
外にこの直木賞という得がたい贈り物へのお返しの方法はないと考えています』とのメッ
セージを代読した。」
 昨日に書店へと行きましたら、佐藤正午さんの「月の満ち欠け」とその他文庫本が陳列
されていました。当方が書店にいるときに、佐藤さんの本を購入する人を見かけなかった
のですが、「月の満ち欠け」の売れ行きはどうなのでありましょう。
 坂本さんの「こぼればなし」を読んでいましたら、思わずそのことが心配になりました。