先日のブックオフで購入した三冊目は、次のものでした。
- 作者: 締木信太郎
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1980/12
- メディア: 文庫
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
昨年4月からわが家で食するパンは、自家製となっていて、ほぼ二週に三回くらいの
わりでシンプルな天然酵母パンを作っています。粉と水と砂糖に塩、これにスキム
ミルクを加えて、こねて、発酵させ、成形して、オーブンで焼くのですが、当方が
やっているこの手法は、この「パンの百科」では、どのように書かれているかなと
思ったわけです。
この「パンの百科」は、パン作りをすすめていくための実用書ではなくて、パン
作りの歴史(過去から現在への)を学ぶための本でありました。
本日にページをめくっていて、そういうことであったのかと思ったくだり。
「ライ麦粉を主とする黒パンの場合は、ふつうのイーストよりも老麺である酸性生地
のほうがスムーズに発酵させることができる。熟度が特に短いし、黒パン独特の微酸
味を含ませるにも適している。パンを焼くばっかりにした残し生地、老麺は北欧や
ソ連のような低温の季節のながい所では、それを順調に保つことも容易である。
発酵成熟して焼くばかりにした生地をそのまま少し残しておいて、微温湯でゆるめ、
小麦粉を加えて次のパンをつくる老麺法はライ麦粉を使う黒パンに今でもとりいれて
いる。」
ライ麦100%に近いパンのつくり方を、ネットにあるレシピ集で参照しますと、中種
法というやり方が紹介されているのですが、あれって、この老麺法なんですね。
なかなか奥の深いことでありますこと。