先日に訪れた本屋で購入した本などの話であります。
手にすることが出来なかった佐藤正午さんの「月の満ち欠け」については、昨日に
話題としましたが、それじゃ何を買ったのかですね。
岩波書店に敬意を表してというわけじゃありませんが、岩波のものが多くなりました
です。
入っています。まど・みちおさんは、それほど意外な感じはしませんけども。これは
谷川俊太郎さんが編集とあります。岩波の個人詩集シリーズの編集顧問は谷川俊太郎
さんのようであります。
この詩集をパラパラとのぞいてみましたら、伊藤英治さんが手掛けた理論社版全詩
集がベースにあることがわかりました。全詩集は手が出ないが、この文庫でエッセンス
を味わうことができます。
- 作者: カルヴィーノ,河島英昭
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2017/05/17
- メディア: 文庫
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解説をみても、あわせて読みたい他の二冊についての言及がなくて、これはちょっと
残念なことです。(ぱらぱら見た限りではないですよね。)
もちろん、他の二冊は「木のぼり男爵」と「不在の騎士」であります。
当方が読んだのは、いずれも最初にでた版本でありまして、70年初めのころで、それ
から読み返したのは「木のぼり男爵」だけであります。これは白水社ががっちりと
抑えていて、なかなか文庫化はむずかしいようです。
語る藤田省三――現代の古典をよむということ (岩波現代文庫)
- 作者: 竹内光浩,本堂明,武藤武美
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2017/06/17
- メディア: 文庫
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がいまして、その昔に法政 藤田省三というのを目にしたら、はてどちらのと思った
ものですが、もちろん最近はそんな心配がないどころか、藤田省三とは誰ですかという
感じでありましょう。
ひどく歯ごたえのある藤田さんの著作ですが、当時の学生を相手に語っているので
あれば、すこしは読む事ができるのではないかと、冒頭におかれている「現代とは
どのような時代か」というものを、書店で立ち読みしてから購入を決めました。
なかなかわかりにくい文章ではありますが、その一部を引用です。
「一面的なお仕着せの『目』であるテレビという空間は、それ自身の自己イメージで
自己運動を起こして増殖し、一面性だけがいよいよ強化されてしまう。それに対して
私たちは、時間の中を自由に移動することによって、即ち歴史を勉強することによっ
て、私たちの時代を客観化しなければ、逆に十分に私たちの位置というものもつかめ
なくなってしまうだろう。」
「現代とはどのような時代か」は1969年4月14日法政大学での講義の一部だそうです
が、まるで最近の状況のことを語っているように思います。当時と比べて、悪くなって
いても、良くはなくなっていないと思うことです。