岩波「図書」三月号から

 本日に郵便で岩波「図書」三月号が届きました。数年前でしたら、一緒に他のPR誌も
配達となったものですが、このところはメール便で届くものが増えていまして、郵便で
くるものが少なくなっています。日本郵便もたいへんなことです。
 「図書」三月号を手にして一番受けたのは、編集人さんによる「こぼればなし」であ
りました。このところの編集人さんは坂本政謙さん(佐藤正午さんの担当として当方の
記憶に残っている方。)でありますが、この「こぼればなし」は坂本さんによるもので
しょうか。なんとなく、岩波らしからぬ切り口で、佐藤正午さんにつながるものを感じ
るのですが。
 この文章を、本日目にしたというのも、非常にタイムリーなことでありました。本日
はどういう日であるかといえば、大相撲ファンにとっては春場所(大阪開催)の番付が
発表される日で、いよいよ三月本場所への期待が膨らむことになります。
そんな気持ちで、本日午前の番付発表を目にしたところに、「こぼればなし」でありま
す。
「淡路島出身の力士、照強関は、阪神淡路大震災が発生したその日、95年1月17日生ま
れ。この一月場所で新十両に昇進し、関取として初めての誕生日を迎えました。この
『特別な日』、朝稽古を終えたあと、犠牲になられた方々に黙祷をささげる姿は、TVで
も放送されたのでご記憶の方も多いと思います。
『照強』という四股名は、『強くなった、周りを明るく照らす力士になれ』という願い
を込めて、師匠の伊勢ヶ濱親方(元横綱旭富士)がつけたそうです。
『できることは土俵に上がって盛り上げることしかない。ちょっとでも笑顔になっても
ら得たら』『東北や熊本の被災地の方も照らせるようになりたい』と語った照強関。
身長168センチ、体重116キロと力士としては小柄ながら、土俵の上で躍動するその姿は
その名のとおり、被災地の人たちをこれからもきっと元気づけてゆくことでしょう。」
 照強関が新十両としてはじめて大銀杏を結って土俵にあがったのが、阪神淡路の震災
があった初場所、東北大震災のあった三月には、春場所が開催となります。
はじめての十両の土俵を一つの負け越しで終わった照強関は、危ういところで踏みとど
まって、春場所十両で相撲を取り組むことになりです。
 本当に小さな身体で、土俵にあがる照強関は、被災地の人ばかりでなく、多くの人を
元気づけてくれます。
 大阪の知人が、たまたま昨日に天王寺のホテルであった伊勢ヶ濱部屋の激励会に参加
したといって写真を送ってくれました。伊勢ヶ濱部屋横綱大関から十両までの関取
が6人いて、関取を後ろにして親方があいさつをしているものです。
 写真の一番右のひときわ小さな力士が、照強関です。本場所は3月12日が初日、あと
二週間。応援しなくてはです。