現在も読書中

 いったい読み終えるまでに何年かかるのだろうかと思いながら、読み継いでいる
金石範さんの「火山島」は、なんとか6巻目が残りわずかとなりました。
 1から3巻目までは、新刊としてでた時に読んだのでありますが、4巻目以降は新刊
がでるたびに購入はしていたものの、まったく手がついていなくて、一昨年くらいから
読み始めて、なんとか60代のうちには読み上げなくてはと思っていました。
 本当であれば、1巻目から通して読んだほうがいいとは思ってはいたのですが、時間
がきびしいこともあって、後半のほうから再スタートしたわけです。
一年に一冊がやっとという超スローペースでありましたが、ここにきてすこしペースが
あがってきて6巻目は、残すところ20ページほどとなりました。

火山島〈6〉

火山島〈6〉

 この巻がでたのは1997年ということですから、二十年近くも手元で読まれずにおかれ
ていたわけです。
 この小説の舞台は済州島であります。日本に住んでいる韓国人、朝鮮人の人々の出身
地で一番多いのは、この島にゆかりの方々です。この島がおかれた歴史的な経緯と地理
的条件が、住民の日本への移住にあたっての追い風となったのでしょう。
 主人公は親しい仲間たちがみな、反政府ゲリラとなって地下にもぐってしまうのです
が、ゲリラに参加しようとする妹を、なんとかそうはさせじと日本への渡航を画策し、
済州島の経済界の重鎮であるところの父親とぶつかります。さて、妹の渡航はうまく
いくのか、そうして非合法ゲリラとなった友人たちと主人公の運命やいかにでありま
す。
 これは最終7巻目のお楽しみです。
火山島〈7〉

火山島〈7〉