最近買った本

 二月の新刊で購入したものとしては、次のものがありました。

 丸谷さんのエッセイ傑作選2であります。エッセイ系のものは、最初から100ページ
ほどで、そのあとの300ページは対談であります。
 当方は、丸谷さんのものはそこそこ持っているのですが、対談集はほとんど持って
おりませんでした。丸谷さんは選集をつくるというときに、これだけのボリュームが
さかれているということは、対談というのは重要な仕事であったということですね。
 この対談を見ていたら、「金沢の料理屋で」という山本健吉さんとのものがありま
す。金沢の料理屋で、お酒を飲みながら話をしているのですが、この対談で驚くとこ
ろは、料理屋の方(?)が「同席の女性」として、合いの手をいれていることです。
お酒が入ってくだけた対談ですから、このようなことが可能となるのでしょうが、
この女性が、どのような立場の人なのでしょうか。
 普通でいくとこの同席の女性というのは仲居さんであるはずですが、こうした気の
利いた仲居さんがいるというのが、料理屋文化を支えているのですね。
かって金沢に行ったときに、料理屋さんに案内されたことがありました。その時に
ついてくれたベテランの仲居さんが、うまく話題を引き出してくれて、場をなごませ
てくれたことを思いだしました。
 普通であれば、カットされる同席の女性による発言を残しているのは、金沢の料理
屋文化へのオマージュでありましょうか。