年内あと何冊

 昨日に話題とした「昭和34(1959)年7月に完結した新書版谷崎全集」は、昨年に
12月に購入したものでした。一年に最低でも百冊くらいは購入したいと思っているもの
の、近年は低調が続いていまして、12月にはいってから追い込みとなるのですが、この
ような大物(全30巻)をつりあげなくては、目標をクリアできないようになっていま
す。
読めない読まない本を自宅に持ち込むことはできない状況でありますからして、やはり
購入までもっていくには、すぐには読めなくともなんとか読むか、使える本でなくては
いけませんです。
 それにしても、ことしこれまで購入した本のリストをながめてみて、新しい著者の
ものが一冊もないということに愕然となることです。できれば小説などで、新しい人の
ものを読んで見たいものです。先日に話題とした鮭児文学賞のノミネート作品などは、
そうした対象になるでしょうか。
 その昔は老大家が、芥川賞の選考委員となって、若い人の作品をまるで評価できずに
頓珍漢な選評を発表したと話題になったりもしましたが、六十をいくつもこえていない
当方も頭がかたくなっていることだけは、かっての老大家と同じであります。
 当時の老大家というのは、いくつくらいであったのでしょうか、当方よりは年長で
あったと思いたいものです。
 「文学界」12月号を、小林信彦さんの小説「つなわたり」の一挙掲載をお目当てに購
入したのですが、この号には、「文学界新人賞」の発表があって、受賞作と佳作のあわ
せて三作が掲載となっています。
 選者のお一人は受賞作について「読み始めてすぐ、新しい才能に出会ったと思った。
いつも赤ペンで気に入った文章などに印をつけながら読むのだが、この作品、読み始め
から紙面が真っ赤になった。」と記しています。作者は24歳の男性だそうです。この
作品を頭の体操で読んでみることにしましょうか。
 そうだ、ことしあと何冊買わなくてはいけないかという話でありました。