仕事帰りにブックオフ 2

 昨日は、帰宅してから「en-taxi」42号を手にして、坪内祐三さんの松山俊太郎さん
についての文章をまずは読みました。ぱらぱらと走り読みしただけですが、なんとなく
物足りない感じがしてしまいました。どうしてだろうな、こちらがすこし予備知識が
あったりするせいかななんて思ったりします。
 坪内祐三さんはデビューした頃からシブイ人でありまして、生まれた年からは似つ
かわしくない、読書趣味の持ち主の方で、そのものずばりで「シブイ本」という著作も
ありました。

シブい本

シブい本

 最近の若い人は、「en-taxi」も「本の雑誌」も「週刊文春」も読む事がないでしょ
うから、ほとんど坪内さんの文章に触れる事もないでしょう。当方が坪内さんのこと
に強く関心をもったのは、「『古くさいぞ私は』にはいっているところのスタンレー
鈴木名義で文章であります。ここでは「これをミニマリズムと呼べ」という日本の
小説家リストが秀逸であります。93年11月に雑誌「クレア」に掲載のものですが、
もちろん、当方がこれを目にしたは、「古くさいぞ私は」に収録されてからでありま
した。
古くさいぞ私は

古くさいぞ私は

(当方が選書リストでおすすめといえば、堀江敏幸さんが学研M文庫「ジャンル
別文庫本ベスト1000」に寄せた『日本現代文学の文庫本をめぐる五十の断章」(今は
「振り子で言葉を探るように」に収録されています。)
振り子で言葉を探るように

振り子で言葉を探るように

 若い人たちが、もしも坪内さんに関心をもったら、週刊文春の「文庫本」につい
てを立ち読みするよりも、以下のものをぜひとも手にしてもらいたいものです。
雑読系

雑読系

四百字十一枚

四百字十一枚