本日も「本の雑誌」2月号からであります。
これに「百歳までの読書術」を連載している津野海太郎さんは、12月号から岩田宏
さんが草思社からだした「渡り歩き」を話題としています。この時期になって10年も
前に出た本を話題とするとは驚きです。しかも3号にわたってであります。
- 作者: 岩田宏
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2001/01/01
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 6回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
たことがありました。(http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20080114 から4日間 )
津野さんの「百歳までの読書術」1月号には「渡り歩き」について、次のように記し
ています。
「岩田さんにとっての革命ロシアの詩人マヤコフスキーがそうだったように、まだ少年
や青年だったじぶんが大切にしていたなんらかのイメージが、何十年かの時間が経過し
たのに、思いがけず発見された新資料や大胆な仮説によってガラリと一変させられてし
まう。そのおどろきから、とつぜん新旧を問わない本から本への集中的な『渡り歩き』
がはじまる。
さきにいった『老人読書』とは、このような高齢者特有の発作的な読書パターンをさ
す。なぜ高齢者特有というのか。理由はかんたん、少年や青年若い壮年の背後には、
ざんねんながら、それから『何十年かの時間が経過した』といえるだけの時間の蓄積が
ないからだ。だったら当然、かれらにはその種の読書があるわけがない。」
こういうのを読みますと、年をとるというのも悪くはないなと思ってしまいますが、
当方が青年の頃に、大切にしていたイメージが、ガラリと一変させられるような驚き
というのは、なにかあっただろうかな。