町から本屋が 3

本の雑誌」12月号にある杉江由次さんの「かってそこに本屋があった」をみますと、
「1997年頃にあった本屋さんをまわって、現在そこが何になっているか、そして当時と
現在を比較する書店地図を作ってみました。」とあります。
 1997年と現在でありますから16年が経過していることになります。杉江さんがとり
あげているのは、都心中心部(銀座)、ビジネス街(飯田橋)、郊外ターミナル(町田)
の3ヶ所です。
 当方がかろうじてわかるのは銀座の本屋さんであります。杉江さんの地図には97年に
6軒の本屋が記載され、現在は5軒がマークされています。さすが銀座でありまして、
店の数はそんなにかわらないではないかでありますが、違うのは本屋さんのなかみで
しょうか。97年に存在した本屋さんは、ほぼすべてが日本語表記の店でありますが、
2013年は英語表記のものが多くなっています。漢字で表記されているのは、97年にも
あった店でありまして、その一つが教文館です。どうやら、銀座に最後まで残りそうな
本屋は教文館のようです。こうしたちょっと違った背景をもつ所しか生き残ることは
できないのかな。
教文館のことを、杉江さんは「あるだけで安心する本屋遺産といえるお店」といって
ます。銀座から服部時計店のビルが姿を消すということが想像しにくいように、
教文館」がなくなることはないと思いたいことです。
 銀座でなくなった本屋の代表は、近藤書店と旭屋書店でした。かって三年ほど東京
で勤務したときには乗り換えで有楽町をつかっていましたので、有楽町駅からもよりの
本屋といえば、この二店でした。もちろん本屋らしくて好きであったのは、近藤書店
のほうでしたが、ここが店を閉めたのは、当方が東京を離れてずっとたってからの
ことでした。
 さて、当方の町の本屋は、どうなったかです。