ピーターバカランさんの「わが青春のサウンドトラック」光文社知恵の森文庫からで
あります。バラカンさんの岩波新書を手にしたときに、バラカンさんのお母上がラジオ
番組を録音して東京の息子さんのところに送ってくるというのを見て、いいお母上で
あるなと思いましたが、この知恵の森文庫では、お母上が好きであった音楽について
具体的に書かれています。
「我が家には音楽好きの母が買っていたレコードがよく流れていました。エルヴィス・
プレスリーの『ゴールデン・レコード』や、バディ・ホリーのベスト・アルバムと
いったロックのレコードもありましたが、母が特に好きだったのは、レイ・チャールズ
とベティ・カーターのデュエット・アルバム『レイ・チャールズ&ベティ・カーター』、
ルイ・アームストロングとエラ・フィッツジェラルドの『エラ・アンド・ルイ』、そし
てビリー・ホリディのいくつかのアルバム、つまり黒人のジャズ寄りの歌手のレコード
でした。」
お母上はジャズ・ヴォーカルが好きとありました。「エラ・アンド・ルイ」とビリー
ホリディか。バラカンさんは、生まれが当方と同年ですから、お母上は母の世代となり
ますが、当方の母が聞いていた音楽なんてあまり記憶にないことであります。すくなく
とも日本の歌謡曲しか知らなかったでありましょう。
ビリー・ホリディは晶文社から自伝が出ていますが、彼女の一番有名なアルバムは、
自伝のタイトルと同じものとなります。
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- 出版社/メーカー: 晶文社
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いてつらくなることがあります。
それとくらべると「エラ・アンド・ルイ」は無条件で楽しめるもので、すべての人に
おすすめのものです。当方は「エラ・アンド・ルイ」というのを、めったないことに
レコードで購入しておりました。それもボックスにはいった三枚組であります。
「ヴァーブ不滅のジャズシリーズ第7期第11集」とあるのですが、いつにでたものである
でしょうか、検索をかけてもはっきりとしません。第6期が75年とありますから、その
後でしょうが76年くらいかな。
この三枚組というのは、相当にインパクトのあるものでした。エラさんは、まだ若く
て声も魅力的でありました。これにはいっている「THESE FOOLISH THINGS」は
神がかりのうまさでありまして、ライブアルバムなどでも聴くことができるのですが、
この一曲のために、この三枚セットは特別なものとなりました。
後年になって、CD「エラ・アンド・ルイ」を求めたのですが、この一枚には当方が
大好きな曲がはいっていなくて、どうしてかなと思っておりました。
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して、疑問氷解であります。この三枚組のボックスは、「エラ・アンド・ルイ」と
「エラ・アンド・ルイ アゲイン」第一集、第二集の三枚をセットにしたものであった
でした。ちなみに、この三枚組のレコードボックスは、CDとしてはセット化されていな
いようでありまして、それぞれを別々にかわなくてはいけないようです。
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とができたのも、バラカンさんのお母上のおかげでありますか。