ユリイカ「山口昌男」特集

 本日の仕事を終えてから本屋に立ち寄りまして、「ユリイカ」6月号特集「山口昌男
を購入しました。

ユリイカ」を購入したのはずいぶんと久しぶりのような気がしますが、これを一番手に
していたのは、「『ユリイカ』の道化特集(1973年6月号)」のころでしょうか。
 ここに括弧で引した「道化特集号」というのは、「山口昌男特集号」の冒頭におかれた
高山宏さんと中沢新一さんの対談で、いっとはじめにでてくるものです。
 中沢さんの「高山さんの山口昌男との最初の出会いは」というつっこみに高山さんが、
次のように答えています。
「ぼくはもともと山口昌男がどういうひとなのかまったく知らなかった。『ユリイカ』の
道化特集(1973年6月号)があったでしょう。そこに山口さんの『道化と詩的言語』と
いう文章と井上ひさしとの対談がのっていた。ウィリアム・ウィルフォードの『王・英雄
・道化』も訳出されていて、バランスのとれたいい特集だったんだ。」
 高山さんが、山口昌男さんの著作に、これ以前に接していないはずはないのですが、
ご本人との出会いは、これを機にとのことです。
 中沢さんは、当方と学年は一緒でありますが、さすがに山口さんの著作には大学一年の
ころに注目したとありますから、目の付け所が違う。
 この特集にある「東ゆみこ」という方の文章に、山口昌男さん公認の学問上の弟子と
いうくだりがありました。山口さんの発言として「第一が今福龍太。第二が中沢新一
第三が坪内祐三。第四が高山宏。第五が本田和子。そして最後に、東さんだ。」という
のが紹介されているのですが、この六人のうち、坪内さんと本田さんが、この特集に
参加していません。