鉄道が走る 2

 川本三郎さんの「小説を、映画を、鉄道が走る」を手にして、まず眼にしたのは当方
の住む町のことが話題となっていないかでありましたが、いちばんありそうなところに
はでてきませんでした。これは残念であります。
 当方の町の駅に降り立った人は、過去には宮沢賢治から山口百恵さんまでといろいろ
な方がいるのですが、作品に取り上げられているのは、どんなものがあったでしょう。
佐木隆三さんの「復讐するは我にあり」の主人公は、この町の駅で乗り換えて、海沿い
の町に移動したのではなかったでしょうか。 
 「鉄道が走る」ということで、ブックオフで安く購入した嵐山光三郎さんの
「ローカル線おいしい旅」(講談社現代新書)をひっぱりだしてきて、これを眼にして
いるのですが、嵐山さんご一行は、東京からカシオペアで終着までむかうのですが、
この文章に添えられた嵐山さんのイラストには、カシオペアの路線図などがあります。
この路線が、あれれでありまして、本来、カシオペアが走ることのないところを
カシオペアが走行していることになっています。鉄道ファンには、許すことのできない
間違いですが、車中でずっと酒を飲んでいたら、函館本線で小樽まわりであるのか、室蘭
まわりであるのかは、大した問題ではないのでしょう。