岩波少年文庫創刊60年 3

 岩波少年文庫は、1950年創刊ですが、その最初の一冊はなんだったのでしょう。
そう思って検索をかけてみましたら、岩波書店のページに、少年文庫60年に関する
冊子がPDFとなってありました。これはありがたい。
( http://www.iwanami.co.jp/hensyu/jidou/60th/img/shosatsuhi.pdf )
 これによると、少年文庫創刊の中心となったのは、やはり石井桃子さんでありました。
まずもって、石井桃子さんは優れた編集者でした。
 最初の刊行は、50年12月25日で「宝島」「あしながおじさん」「クリスマス・
キャロル」「小さな牛追い」「ふたりのロッテ」の5冊とあります。
表紙の柄は、日本の伝統的な織物や刺し子から選んだ3種類の模様を赤、青、緑の3種類
の色で印刷したとあります。昨日に掲げたのは青でして、赤のものがあったのは承知して
おりましたが、緑というのはなじみがなしでした。表紙の色は、なにかの基準で使いわけ
ていたわけではないと思うのですが、これも確証がありません。
 岩波のPDFにある最初の本の写真を見ますとタイトルは、中央上部に白い紙に印刷され
て貼られていますが、昨日のものは同じく上部ではありますが、右に寄せられています。
 当方が初めて少年文庫を手にしたのは、たぶん10歳のころと思いますが、これは親が
買ってきたものでした。どうしてその一冊を買ってきたのかと思うくらい地味なタイトル
でありまして、すくなくともこの一冊は当方の兄弟には不人気でありました。
(たしか「ヴィーチャと学校ともだち」でしたが、それまでなじんでいた講談社のこど
もむけの翻訳本とは雰囲気が違いました。)
 父とすれば、せっかく奮発してこどもむけの格調高い本を買ってきたというのに、あ
まり喜ばれなかったので、そのあとは続きませんでした。
少年文庫自体が61年から73年までは新刊がでなかったとありますから、続かなかったの
は、そのせいかもしれません。
 結局のところ、岩波少年文庫との付き合いが密になったのは、74年に新装なってから
のことでありました。