山形つながりで 2

 丸谷才一さんの文庫本「猫のつもりが虎」は、和田誠さんのイラストがカラーで
はいっていまして、とってもお買い得な感じのするものです。このようなものが初出と
なった雑誌というのは、どんなものなのでしょう。
 この雑誌は、丸谷さんが編集顧問をしていた「JAPAN AVENUE」というものだそう
ですが、このような雑誌があることははじめて聞きました。「特定の読者に無料で配
る贅沢な雑誌」とあります。この雑誌名で検索をかけても、すぐにたどりつくことが
できないのですが、CLASSマガジンとありますので、「特定の読者」というのは、
たとえば、カード会社がゴールドカードとかを発行しているひとむけに配布していた
ものなのでしょうか。どちらにしても当方には縁のないものであったようです。
 信木三郎で検索をしてみますと、いくつかのミステリーの翻訳者としてヒットするの
ですが、肩書まででているのは、「日高六郎先生の米寿と出版を祝う会発起人」と
いうページにおいてでありました。そこでの肩書は「国際出版研究所代表取締役社長、
元 講讃社インターナショナル専務取締役同USA代表社長」となっています。
講談社」でなく、「講讃社」というのは聞いたことがないのですが、まさか誤植では
ないですよね。
( 2011年3月15日 追記 本日コメント欄に信木三郎様のご子息からの書き込みを
いただきましたが、当方が引用している肩書き、
正しくは「元 講談社インターナショナル専務取締役同USA代表社長」であります。)
 この雑誌は、90年4月から93年1月まで隔月で、17号まででていたとのことです。
丸谷さんは「懐かしんでくれる人たちもすこしはいるらしい」と書いていますが、
日本の古本屋で検索をしてもひっかかってこないのですから、こちらは懐かしむことも
できないことです。