晶文社図書目録6

小野二郎

 写真は、小野二郎著作集の内容見本です。
 第一回発売というのが86年3月になっていますので、この何ヶ月か前にできた見本でありましょう。
 第1巻  ウィリアム・モリス研究  86年3月20日予定
 第 2巻 書物の宇宙        86年5月20日予定
 第 3巻 ユートピアの構想     86年7月20日予定
 
 定価 各巻とも5800円
 菊判並製 天アンカット・段ボール函入・本文9ポ二段組
 月報付・平均450頁   ブックデザイン   平野甲賀

 この見本には「刊行のことば」があって、そのほか推薦のことばを
次の人たちが寄せています。布川角左衛門、篠田一士杉浦康平小林信彦
粉川哲夫。
 ここでは篠田一士さんの一部を引用します。
「 小野二郎の文業の根幹には、いつもウィリアム・もリスがあった。
そして、わがモリス、小野は、すぐれて多芸多力、それは優にひとつの宇宙を形
づくり、拡充と収縮の運動をしなやかに作動させつづけていた。美に参入しながら、
日常の茶飯を忘れず、イデオロギーを論じて、教条に堕すことなく、この宇宙は、
生々活々、その豊穣な、独自の実りを生み続けたのである。」
 小林信彦さんは、「(小野さんは)コント55号のテレビをみるために早く家に
帰ってくるのだ、とも言い、おいしいものを食べていた。小野さんは<七つの顔を
もつ>魅力的な人物であったが、<しかしその実体>は、というところがいまだに
謎」と書いています。   
 昨日までに引用につかった追悼文集「大きな顔」は、この著作集の購読者にも贈呈
されたものであります。(もともとは、亡くなってから一周忌に配布されてものです。)
 この内容見本には、特典として次のようにあります。
「 全3巻購読の方に、小野二郎追悼文集『大きな顔』(非売品)を贈呈します。
寺田透寿岳文章鶴見俊輔大岡信小池滋など、二十二氏の執筆になる美しい本
です。各巻のオビの折り返しにあります引換券を三枚まとめて、小社あて直接お送り
ください。」
 平野甲賀さんのデザインによる表紙がとても印象的であります。
( 当方は、小野さん一周忌の新聞記事に追悼文集がでたとあったのを見て、晶文社
お願いをしてまず入手して、そのあと全3巻購読して二冊目を入手しました。
一冊は、知人にプレゼントをしたはずで、いまは手元に一冊が残っています。)