散歩の途中で

 本日はひさしぶりで真冬日となりました。最高気温は−5度で、お天気は良かったの
ですが、すこし風もありまして、外は寒かった。そういうなか日課とする散歩へとで
かけました。いつもよりも厚着をし、頭に帽子をかぶった上に、フードでおおっての
80分でありました。
 散歩の終わりくらいにコンビニ本屋へと立ち寄り、芥川賞受賞作が掲載の「文藝春
秋」三月号を購入しました。

「文藝春秋」を購入したのは、いつ以来でありましょう。芥川賞にほとんど興味を失っ
ていたのでありますが、今回はタイプの異なるお二人の女性作家で、しかもお一人は、
63歳での受賞ということで、当方と年齢が近いこともあって、興味がわきました。
 年長の若竹さんは、この作品で「文藝賞」を受けまして、その時にも新聞などで紹介
され、話題となり、今回の芥川賞では本命と目されていたはずです。
 ということで、本日は散歩から戻ってきて、早速「文藝春秋」を手にして読み始める
ことにしたのですが、これがまあ588ページもあって、広告ページは多い、まったく興
味のないページもあるということで、邪魔なページをすべて取り除いてスリム化に着手
です。(その昔の植草甚一さんの流儀であります。散歩の途中で購入した雑誌などは、
そのままでありましたら、かさばってしまいますので、喫茶店にはいって休憩する時、
必要なところだけを切り取って鞄にいれたとありました。)
 これで160ページほどに圧縮することができました。(最近の雑誌は、その昔の植草
さんの時代と違い、無線綴じでありますので、やっとページを開いて、そこにナイフを
いれれば、あっというまに分解することができます。)
 ということで、本日は若竹千佐子さんの「おらおらでひとりいぐも」を読みました。
 若竹さんが、自分の実年齢よりも十歳ほど年長の女性を主人公に描いた作品で、主人
公は夫が先に亡くなっているということからは、作者に重なる境遇にあり、作者の十年
後の有り様がテーマともいえます。
 この作品を読んでみて、配偶者に先立たれてからの生活というのが、当方には人ごと
でありますので、ここのところは良くわからないといっておきましょう。
ほとんどの男性の場合は、一人残されたらほとんど生活が成り立たなくなってしまって、
このような話にはならないのであろうなと思いましたです。連れ合いに依存しすぎない
生活を心がけなくてはいけないなというのが、この小説の教訓であります。