2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧
丸谷さんは、「Switch」のインタビューにこたえて、「小説の筋を考えることが 商売だから、寝ても覚めても小説の筋を考えているわけで、眠っているときにも 考えているわけです。」と語っています。 自己模倣に陥らず、意欲的で斬新な小説を創作したいという…
丸谷才一さんは、それまで主流であった小説とは、違うものを生み出そうとしたので ありますね。一番力を注いだのはほぼ10年に一度刊行される長編小説でしたが、当方は 「たった一人の反乱」以降にでた小説は、ほぼ刊行時に読んでいるものの、それをくり 返し…
本日も「Switch」93年5月号から話題をいただきます。 まずは丸谷才一さんのロングインタビューで眼についたところであります。 そのまえに「さんま坂から見わたせば」のインタビューの見出し文を引用です。 「丸谷は明治末までに日本文学は詞華集中心に動い…
一粒で二度おいしい「Switch」93年5月号のロング・インタビューのもうひとつは、 「さんま坂から見わたせば」という丸谷才一さんへのものです。 インタビューではありますが、ここには「文」ということでお二人の名前があがって いました。編集長の新井敏記…
昨日といっても、これは22日(日曜日)のこととなります。 当方の殺風景なブログに、うつくしいジュリエット・ビノシュのポートレート で、これににんまりとしてしまいます。ちなみに昨日の「Switch」の表紙写真は、 カメラマン 英 隆(はなぶさ りゅう)さ…
気晴らしのために訪れたブックオフで購入したのは、ちょっと古い雑誌でありました。 たまたま雑誌の棚を見ていたら、その背に「特集 ジュリエット・ビノシュ」の名前 がありました。「Switch」93年5月号です。 ちょうど、「ポンヌフの恋人」が評判となって、…
売る 捨てるといいながら、すこし煮詰まっているせいもあり、本日はブックオフへ といって、数冊拾ってきました。これじゃ本は減らないではないか。 当方のところで、本の背表紙が見えているのは、いくらもなくて、あとはダンボール 箱のなかであります。ダ…
本の処分についてですが、当方が持っている本で値段がついて売れるものは、どの くらいあるのででしょう。単行本でありましたら、一冊10円くらいにはなりそうです が、たいへんな思いをして持ち込んで10円というのであれば、誰かにもらってもらった ほうが良…
「本の雑誌」三月号の特集は「本を処分する100の方法」であります。 その特集にある大森望さん、茶木則雄さん、吉田伸子さんによる座談会の頭のとこ にある茶木さんの発言に「売る、捨てる、それから寄付する。この三本柱が基本で しょう。あと広い家に住ん…
これまで丸谷才一さんの対談集は、ほとんど手にしていませんでしたが、今回の文庫 本には、えりすぐりの対談が収録されています。 文学者へのインタビュー記事としては、里見とんさんへのものと堀口大学さんへの ものが収録されています。どちらも当時として…
二月の新刊で購入したものとしては、次のものがありました。膝を打つ 丸谷才一エッセイ傑作選2 (文春文庫)作者: 丸谷才一出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/02/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る 丸谷さんのエッセイ傑作選2でありま…
当方はテレビの時代劇をほとんど見てこなかったこともあり、それこそ水戸黄門が 長く続いていたことは承知しているのですが、そのほかにどんな作品があったのかは よく分かっていないのでした。 春日さんの「なぜ時代劇は滅びるのか」には、次のようにありま…
日本の映画が娯楽の中心であったのは60年代半ばまでであったようです。それはまた 時代劇映画の黄金時代でもありました。このあと娯楽の中心はテレビの世界にうつるの ですが、テレビの人気番組には時代劇ドラマがありましたが、テレビの時代劇を作った のは…
映画の時代劇はじり貧となっているのでありますが、時代劇映画は若き研究家 春日 太一さんが登場して、これまで以上に盛りあがっているようです。 春日さんのことは、昨年の1月に新聞書評欄でその著書が取り上げられたこともあって、 その時に話題としており…
みすず「読書アンケート」特集で訃報を知ったりすることがあります。 昨年は、アンケートに回答をする時点では健在であったのに、刊行時には亡くなって いたということがありました。今年は、そのような方はいらっしゃらないようですが、 昨年回答を寄せてい…
みすず「読書アンケート」でとりあげらる本のほとんどは、見たことも聞いたこと もない本であります。たまたま書店で手にした本があったりすると、うれしくなって しまうのですが、これも何かの縁であります。 このアンケートで眼にとまったのは、次のもので…
昨年に続いて、加藤幹郎さんが文遊社からでている「野呂邦暢小説集成」をあげて います。 ちなみに昨年にあげていたのは小説集成の1,2であります。これの書き出しは、 次のようになっています。 「私が初めて野呂邦暢というすぐれた日本人小説家をしった…
「みすず 読書アンケート特集」で、めにとまったところであります。 本のタイトルは松家仁之さんの「優雅なのかどうか、わからない」であります。 これは、読書アンケートに登場する数多い本のなかで、当方が読んだ数少ない一冊と なります。これをあげてい…
二月といえば、「みすず」読書アンケート特集でありますね。今年もこれが手元に 届きました。みすず 2015年 02 月号 [雑誌]出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2015/02/03メディア: 雑誌この商品を含むブログ (4件) を見る 「読書アンケート特集」のことを…
二月にサクラとは、これいかにであります。 いまだに沖縄へといったことはないのでありますが、沖縄では二月に桜が咲くと いうことであります。 しかし、二月にサクラといっても、これは桜の花のことではありませんです。 当方が二月にはいってから、2週続け…
「山口昌男ラビリンス」の冒頭におかれた山口さんと今福さんの対談で、昨日に引用 したところに続いて、今福さんが山口さんに重ねて紹介するのは、チャトウィンの 死後に刊行された本「Anatomy of Restlessness」に収録のエッセイとなります。 (この「Anato…
今福龍太さんによる山口昌男さんとブルース・チャトウィンであります。 これは「山口昌男ラビリンス」の冒頭におかれた山口さんと今福さんの対談(これ はたいへん知的刺激にあふれるもので、さながら山口版の「思想のドラマツルギー」 の趣であります。)で…
今福龍太さんの「単独行者としてのフィールドワーカー」には、ノマディズムという ことが、次のような話題ででてきます。 「山口昌男さんは、イギリスの作家 ブルース・チャトウィンのノマディズムに非常に 惹かれていました。チャトウィンは、サザビーズと…
山口昌男さんのキーワードの一つに「ノマド」があります。 以前に山口さんの「独断的大学論」を紹介したときに、以下を引用しておりました。 「(大学を考え直すにあたって)私の場合のキーワードは『ノマド」ということに なります。 ノマドとは、もともと…
昨日に入手した山口昌男さんの追悼文集を手にしています。山口昌男 人類学的思考の沃野作者: 真島一郎,川村伸秀出版社/メーカー: 東京外国語大学出版会発売日: 2014/10/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る 山口ファンにはとてもうれしいも…
本日は節分であります。 最近の節分といいますと恵方巻のことばかりが話題となりますが、やはり豆まきで ありましょう。 数日前の「日曜美術館」は、「野見山暁治」さんの日々を特集したものの再放送で ありましたが、ちょうどカメラが取材しているときに節…
当方は田舎でこども時代をすごしましたので、榎本健一さんの舞台はもちろん見た ことがありません。当方と同年代でエノケンの生舞台を見た人なんて、いくらもいな いのではないでしょうか。それでも、当時のTVで「雲の上団五郎一座」の舞台などを やっていま…
これから買う本というのは、山口昌男さんによる「エノケンと菊谷栄」であります。エノケンと菊谷栄作者: 山口昌男出版社/メーカー: 晶文社発売日: 2015/01/17メディア: 単行本この商品を含むブログ (12件) を見る 山口昌男さんが菊谷栄さんのことを「エノケ…